演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

治癒切除不能進行・再発大腸癌に対する初回化学療法のコホート研究(EMERaLD)

演題番号 : O89-1

[筆頭演者]
松岡 宏:1 
[共同演者]
天野 虎次:2、大橋 靖雄:3

1:藤田保健衛生大学 下部消化管外科、2:北海道大学大学院医学研究科 医学専攻内科学講座 腫瘍内科学分野、3:東京大学大学院医学系研究科 公共健康医学専攻

 

背景本邦における進行・再発大腸癌に対する治療を含む臨床実態を知りうるデータベースは、現在、構築されていない。そこで今回、大腸癌臨床実態のデータベース構築の足がかりとして、進行・再発大腸癌に対する初回化学療法のコホート研究を実施した。 方法治癒切除不能進行・再発大腸癌に対し2010年1月以降に初回治療としてoxaliplatinおよびbevacizumabを含む併用化学療法を施行評価した既存資料(臨床情報)を収集し、初回化学療法の有効性、安全性、及び肝切除率について検討すること、肝切除に関する予後予測因子について検討することを目的とした。主要評価項目は、全生存期間、肝切除率、R0切除率、副次的評価項目は、奏効率、無増悪生存期間、レジメン別、KRAS変異別などのsubgroup別、安全性とした。評価時期は、500例の治療開始6ヶ月経過時、1,000例の治療開始6ヶ月経過時、1,000例の治療開始2年経過時とした。結果2010年10月~2011年9月の間に、日本国内132の資料提供施設から1,353例の既存資料を集積し、今回、1,005例の治療開始6ヶ月経過時の有効性、安全性について中間解析した。1,005例の患者背景は、男/女614/391例、年齢中央値65歳(27-89歳)、ECOG PS 0/1/2/3 854/139/10/2例、占居部位 結腸/直腸/その他549/451/5例、転移再発部位 肝/肺/その他 627/308/421例、bevacizumab併用レジメン FOLFOX/XELOX/その他437/540/28例、KRAS変異(治療開始時)野生/変異/未測定225/168/612例であった。治療開始6ヶ月経過時の有効性は、肝切除率10.5%、R0肝切除率8.9%、奏効率51.6%、6ヶ月PFS率83.9%であった。安全性は、bevacizumab関連のGrade3/4(CTC-AEv3.0)の有害事象 として、高血圧2.4%、蛋白尿0.2%、血栓塞栓症1.1%、出血0.6%、消化管穿孔1.5%であった。また、年齢(75歳未満/以上)別、占居部位別、bevacizumab併用レジメン別、KRAS変異別のサブグループ解析を実施しており、報告する。結語1,005例の治療開始6ヶ月経過時の有効性、安全性を中間解析した。本研究は、本邦における進行・再発大腸癌初回治療の臨床実態を把握する大規模データベースとなり得る。引続き、1,353例の治療開始2年経過時の予後を含む臨床情報を収集し解析する。本研究は、公益財団法人パブリックヘルスリサーチセンターCSPORの資金提供により実施された。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:分子標的治療

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