演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

第二次がん難民を減らすには? ~ガイドライン治療が済んだらもう治療できないのか?

演題番号 : O88-4

[筆頭演者]
小林 和真:1 
[共同演者]
芦澤 和人:2、南 恵樹:1、金高 賢吾:1、高槻 光寿:1、藤田 文彦:1、本田 琢也:2、飯田 哲也:2、中村 太祐:2、西田 暁史:2、黒木 保:1、江口 晋:1

1:長崎大院 移植・消化器外科、2:長崎大病 がん診療セ

 

【緒言】本邦の学会認定腫瘍内科医である「がん薬物療法専門医」は2013年4月に871人に達し、各県に最低一人の腫瘍内科が存在するようになり、がん対策基本法に基づくがん拠点病院も各県に設置され、診療ガイドラインも一通り出揃い、標準治療が受けられない患者(これを「第一次がん難民」と定義する)は減少している。しかしながら、ガイドラインによる標準治療を全て終了した患者に対しては「エビデンスがない」の美名のもと、PSが良好であるにも関わらず、BSCを強要される場合も少なくない(これを「第二次がん難民」と定義する)。私達は三次までガイドラインの治療があり、レジメ数も豊富な大腸癌化学療法について、四次以降の治療を行った症例を中心に検討を行い、以下の様な対策が有効と考えられた。【対策】1)まず治療開始前に、KRAS/EGFR/UGT1A1の検査を行い、参加可能な治験・臨床試験をあらかじめ、ガイドライン治療に組み込んで治療ライン数を増やしておく。2)前記の治療ラインを終了した場合、参加可能な第I相試験や治験があれば利用する。3)治験参加不能なら、未使用薬剤があれば利用する。例えば、FOLFOXは行ったが、経口剤が未使用ならSOXやCapeOXを試してみる。注射↔経口剤が有効な場合が少なくない。またS-1↔capecitabineなど経口剤の変更も可能である。4)薬剤の用量を変更する。例えばbevacizumabの5mg/kg→10mg/kgやUGT1A1*6/*28いずれも正常な場合にCPT-11を150mg/m2→180mg/m2に増量する。5)前々回使用レジメや過去に有効だったレジメの再チャレンジも有効な場合がある。抗EGFR抗体薬の再チャレンジはcontorvertialだが、有効な場合もある。6)併用薬の変更や追加を考慮する。Cetuximab+mFOLFOX6→Cetuximab+FOLFIRIなど。この様な対策によって、各項目につき1-2ヶ月の無増悪生存期間を得ることが可能であった。重要なことは、抗腫瘍効果はSD (あるいはmild PD) で十分なこと、また、患者のPS低下時には速やかなBSCへの移行を考慮し、治療継続を強要しないことである。【まとめ】以上の様な対策をとることで、保険診療の範囲で四次以降の治療を行い、第二次がん難民を減らすことは可能であると考えられた。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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