演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

一般病院での実地臨床としての結腸直腸癌化学療法におけるKohne indexの有用性

演題番号 : O88-3

[筆頭演者]
中村 路夫:1 
[共同演者]
村井 太一:1、小梁川 愛美:1、重沢 拓:1、小池 裕太:1、藤田 與茂:1、遠藤 文菜:1、高氏 修平:1、小野 雄司:1、工藤 俊彦:1、永坂 敦:1、西川 秀司:1

1:市立札幌病院 消化器内科

 

【はじめに】進行結腸直腸癌(以下、大腸癌)に対する化学療法において、performance status(PS)、白血球数、ALP値、転移臓器個数に基づいたKohne's prognostic index(Kohne index)は予後因子となるという報告が散見されているがこうした報告は臨床試験のeligibility criteriaをみたす比較的の条件のよい患者を対象とした解析であることが多く、必ずしも状態の良くない患者を扱うことも多い実地臨床においても当てはまるかどうかは不明である。今回、我々は一般病院の実地臨床としての大腸癌化学療法においてもKohne indexが予後因子となりうるかどうかを検討した。【目的】当院における大腸癌化学療法施行例を対象とし、Kohne indexが予後因子となるかどうかを後ろ向きに検討する。【方法】2008年1月から2012年11月までに当院において大腸癌化学療法を開始した109症例を対象とし、Kohne index別に全生存期間(OS)についてKaplan-Meier法を用いて後ろ向きに比較検討した。【結果】全症例の年齢中央値は69.3歳(40.8-84.7歳)。観察期間中央値は19ヶ月(0-62ヶ月)。性別は男性/女性:62/47。PSは0/1/2/3/4:45/36/25/2/1。化学療法開始日を起算としたOS中央値は全症例で27ヶ月。Kohne index別のOS中央値に関しては、low risk(n=43):37ヶ月、intermediate risk(n=35):26ヶ月、high risk(n=31):17ヶ月であった。各risk群別の比較ではlow riskとhigh risk、low riskとintermediate riskの間には統計学的有意差を認めたが(p<0.0001, P=0.003)、intermediate riskとhigh riskの間には有意差を認めなかった(p=0.250)。種々の臨床病理学的因子に対して単変量解析を行い、その結果p=0.05以下であったECOG PS(0-1/その他)、Charlson Comorbidity Index(0-2/その他)、年齢(75歳未満/以上)、Kohne index(low/その他)に対しCox比例ハザードモデルを用いて多変量解析を行ったところ、PS0/1(hazard ratio(HR) 0.617, 95%CI: 0.459-0.831, p= 0.001)、年齢75歳以下(HR 0.701, 95%CI: 0.539-0.912, p= 0.008)、Kohne index low(HR 0.720, 95%CI: 0.540-0.960, p= 0.025)がそれぞれ有意な独立した予後因子であることがわかった。【結語】Kohne indexは比較的条件の悪い患者も含まれる実施臨床においても予後因子として有用である。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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