演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

看護介入による薬物療法アドヒアランス向上の効果

演題番号 : O85-4

[筆頭演者]
入江 佳子:1 
[共同演者]
アルダララア 美紀子:2、星本 弘之:1、五十嵐 徹也:1

1:筑波大病、2:ノバルティスファーマ(株)

 

【背景】患者のアドヒアランス維持・向上には、医師からの説明のみならず、看護師、薬剤師などを含めたチーム医療による介入が必要である。がん領域における新薬の発売が相次ぎ、用法用量が複雑化する現状では、医師と患者の関わりに加え、より患者と接する機会の多い看護師から患者へアプローチすることが有効と考える。
【目的】
看護介入による患者の薬物療法アドヒアランスの向上を目的として、従来の医師への情報提供に加え、当院の看護師に対する情報提供を製薬企業に依頼した。製薬企業は、全国の施設において看護師に対する情報提供活動を展開し、そのうち14施設から本研究に賛同を得ることができた。そこで、介入群、非介入群における投薬の適正処方率を比較し、看護介入の薬物療法アドヒアランス向上への寄与について評価した。
【研究方法】
研究期間:2011年7月~2013年2月
研究対象:14医療施設のゾレドロン酸水和物の処方データ
     介入群は製薬企業による看護師への情報提供を行った6施設
     非介入群は情報提供を受けなかった8施設
データ収集:対象期間中に処方されたゾレドロン酸水和物について、次回投与までの間隔を測定し、21日~28日を適正間隔、21~35日を準適正間隔とした。対象期間中の処方に占める適正間隔処方の割合を、適正間隔処方率と設定し、準適正間隔を加えた割合を準適正間隔処方率と設定して算定した。
分析方法:情報提供前後の、介入群-非介入群間における、適正間隔処方率、準適正間隔処方率の変化を比較した。
【結果】
情報提供前後において、介入群では適正処方率が60%→66%であり、非介入群では54%→59%であった。更に準適正処方間隔まで広げると、介入群では81%→85%であり、非介入群では77%→78%であった。
【考察】
適正間隔処方率が介入群、非介入群ともに上昇していながら、準適正間隔処方率において差が出たことは、多くの患者が一ヶ月毎の来院スケジュールを立てるため、暦の関係で間隔が4週となる場合と5週となる場合があるためと思われる。準適正間隔処方率の向上までを看護介入の効果とすると、本アプローチは薬物療法アドヒアランスの改善に効果があったと考える。また、看護師に対し実施したアンケートにおいても、介入群と非介入群において、アドヒアランスの認識や患者への介入方法に差異がみられた。

キーワード

臓器別:その他

手法別:チーム医療

前へ戻る