演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

がん患者カウンセリングにおける介入時期の検討 -満足度調査から見えてきたこと-

演題番号 : O85-2

[筆頭演者]
中西 貴子:1 
[共同演者]
小杉 恭子:1、吉川 幸伸:2

1:国病機構 呉医療セ・中国がんセ 看護部 相談支援室、2:国病機構 呉医療セ・中国がんセ 外科

 

【目的】がん患者カウンセリングを受けた患者に質問紙調査を行い、希望する時期や満足度を明らかにする。【研究方法】対象:2010年4月から2012年9月の間にがん患者カウンセリングを1回のみ受け、2012年12月の時点で死亡が確認されていない799件。方法:治療の時期を、初期診断時・病理診断時・治療の評価時・転移及び再発時・腫瘍の増大時の5つに分け、郵送質問紙調査を実施した。質問内容は、対象の属性・カウンセリング時期の妥当性・希望する時期・満足度・満足度に影響を与えた要因とした。調査期間:2013年2月1日から2月末日。分析:カウンセリング時期の妥当性は「適当である・まあまあ適当である」との回答を一致群とし、「適当でない・あまり適当でない」との回答を不一致群とした。その2群間における満足度得点の差についてt検定を行った。【倫理的配慮】研究参加の自由意思の尊重、匿名性の遵守等についての説明書を同封し、質問紙の返送をもって同意とみなした。倫理審査委員会の承認を得た。【結果】質問紙の回収は476件(回収率59.6%)、そのうち有効回答票は396件(有効回答率83.2%)であった。カウンセリング時期の一致群は367件(92.7%)で、その満足度得点は86.0±14.0点であった。不一致群は29件(7.3%)で、その満足度得点は62.1±27.3点であった。2群間の差はt検定の結果、有意差を認めた(p<0.001)。不一致群が希望する時期に、一般化できるものはなかった。満足度に影響を与えた要因は、「病状の理解が深まったこと」、「不安な気持ちが軽くなったこと」が多かった。【考察】医師は病気の見通しを立てる事が可能であり、患者にとって最適な時期を判断することができる。一方、患者は先の見通しを立てることが困難で、それに伴う感情の予測はできない。一致群が9割以上を占めたことから、主治医が必要と判断した時期にカウンセリングを行うことは、患者にとっても満足度が高いことが分かった。また、不一致群が希望する時期は個々によって異なり、再度カウンセリングを希望する患者にも、対応できるシステムを構築していく必要がある。更に、満足度に影響を与えた要因から、患者は「病状の理解」や「不安の軽減」をカウンセリングに求めていることが示唆された。【結論】主治医が必要と判断した時期にカウンセリングを行うことは妥当である。また、患者の希望を反映するカウンセリングシステムの構築も必要である。

キーワード

臓器別:その他

手法別:チーム医療

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