演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

当院におけるがん相談・支援窓口開設後3年間の現状と今後の展望

演題番号 : O84-6

[筆頭演者]
渡壁 美香:1 
[共同演者]
河野 和明:1、小川 丈彦:1

1:独立行政法人 労働者健康福祉機構 山口労災病院 化学療法運営委員会

 

【背景】人口の高齢化に伴い全国的にがん患者は増加傾向にある。地域の中核病院である当院においてもがん患者は16.8%(2012年度実績)占めている。こうした中でがん協力病院の当院では2010年にがん相談・支援窓口を開設した。開設から3年間で相談件数は222件あり、患者の抱えている問題や実際の介入から今後の課題を明らかにしたいと考えた。【目的】がん相談・支援窓口を利用した患者のデータを集積し、がん患者が抱える相談内容を後方視的に調査することで今後のがん相談・支援への示唆を得ることを目的とした。【方法】2010年4月から2013年3月までの間にがん相談・支援窓口を利用した患者を対象にがん相談記入シートのデータを収集し概観した。【倫理的配慮】個人が特定されないように配慮し、所属施設の倫理審査委員会の承認を得た。【結果】相談件数は222件で平均年齢は64歳(25-86)、男性88人(40%)、女性134人(60%)。疾患は上位から大腸癌67件(30%)、造血器38件(17%)、肝臓癌33件(15%)。相談内容は、症状・副作用・後遺症への対応94件(42.3%)、漠然とした不安76件(34.2%)、がんの治療20件(9%)。対応方法は面談173件(78%)、電話49件(22%)、相談回数は初回99件(45%)、2回目以降123件(55%)、相談時間は平均24.5分(5-70)。就労者の割合は41人(18%)でその内13人(32%)は罹患後に転職していた。就労者の年齢は60歳代20人(49%)、50歳代8人(20%)、40歳代7人(17%)、30歳代、40歳代はそれぞれ1人(2%)。雇用形態は、常勤26人(63%)。【考察】相談内容から症状・副作用・後遺症への対応に関する事項が多く、がん治療における副作用対策に困難を感じていることが明らかとなった。また、2回目以降の利用者が55%あり再発や転移、予後への不安を抱えながら生活していることが推察され、いつでも相談できる窓口があることで患者の支えにつながったものと考えられる。窓口利用者で就労者の占める割合は18%でその内32%は罹患後に転職していた。このうち68%は治療と仕事を両立しており疾病と職業生活の両立支援に向け更に取り組んでいく必要があると考えられた。今後の課題として、心理的サポートの強化及びがん領域の認定看護師との協働、多職種との連携を密にしていくことが必要であると考えられた。

キーワード

臓器別:その他

手法別:がん看護

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