演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

GISTに対する術後イマチニブ6ヵ月間投与と1年間投与のランダム化第II相試験

演題番号 : O80-3

[筆頭演者]
藤田 淳也:1 
[共同演者]
黒川 幸典:2、辻仲 利政:3、六車 一哉:4、中居 卓也:5、高林 有道:6、平松 昌子:7、寺島 雅典:8、廣田 誠一:9、西田 俊朗:10

1:NTT西日本大阪病院 外科、2:大阪大学大学院 消化器外科、3:市立貝塚病院 外科、4:大阪市立大学大学院 腫瘍外科、5:近畿大学 外科、6:北野病院 外科、7:高槻日赤病院 消化器外科、8:静岡県立がんセンター 胃外科、9:兵庫医科大学 病院病理部、10:大阪警察病院 外科

 

【背景および目的】Z9001試験、SSGXVIII試験においてGISTに対するイマチニブの術後補助化学療法の有用性が示されたが、適切な対象の選定および投与期間については依然として議論が続いている。近畿GIST研究会において、中・高リスクGISTを対象に術後イマチニブ6ヵ月間投与と1年間投与を比較したランダム化第II相試験を行ったので、その中間解析結果について報告する。【方法】年齢20~79歳、PS-0~1、肉眼的治癒切除(R0, R1)が施行され、免疫組織学的検査にて診断された中リスクあるいは高リスクGIST(Fletcher分類)を対象に、術後イマチニブ(400mg)の投与期間を6ヵ月群と 1年群に無作為に割り付けた。主要評価項目は無再発生存期間(RFS)、副次的評価項目は全生存期間、治療完遂割合、有害事象発生割合とした。3年のRFSを70%と仮定し、6カ月投与群の非劣性許容域をハザード比(HR)<1.67、α=0.2、β=0.8の条件に設定した。【結果】2007年12月~2011年8月の間に37施設から92例が登録され、45例が6ヵ月群に、47例が1年群に割り付けられた(1年群の1例は中央判定にてdesmoidと診断され不適格)。両群間の患者背景因子に明らかな差は認められなかった。いずれの有害事象も6ヵ月群と1年群の間で頻度の差は認められず、治療完遂率は6ヵ月群80%、1年群70%であった。登録完了1年後に行った中間解析では、2年RFSは6ヵ月群65%、1年群86%で、HR 1.81(95% CI, 0.84-3.91, P=0.12)であったため、効果安全性評価委員会の勧告により無効中止による早期公表となった。リスク分類別にみたRFSの検討では、中リスク症例ではHR 1.15 (95% CI, 0.072-18.2, P=0.92)であったが、高リスク症例ではHR 2.15 (95% CI, 0.96-4.81, P=0.056)であった。【結語】RFSの点からは、術後イマチニブ投与期間の短縮は推奨されない。ただし、中リスクGISTについては更なる検討の必要があると考えられた。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:分子標的治療

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