演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

10cm以上の大型GIST症例における予後因子の検討

演題番号 : O80-1

[筆頭演者]
和田 範子:1 
[共同演者]
黒川 幸典:1、高橋 剛:1、中島 清一:1、宮崎 安弘:1、山崎 誠:1、宮田 博志:1、瀧口 修司:1、西田 俊朗:2、辻仲 利政:3、森 正樹:1、土岐 祐一郎:1

1:大阪大消化器外科、2:大阪警察病院外科、3:市立貝塚病院外科

 

【はじめに】GISTのリスク分類として現在最も頻用されているmodified Fletcher分類によると、10cm以上の大型GISTは、mitosis countや原発部位、腫瘍破裂の有無に関わらずhigh risk群に分類され、予後不良とされている。今回、腫瘍破裂の無かった大型GIST症例の術後長期成績を元に、同じhigh risk症例でも予後が比較的良好なサブグループを探索したので報告する。【方法】1986年10月から2010年5月までに近畿GIST研究会の参加施設を中心とした多施設データベースから、肉眼的治癒切除が行われた腫瘍径10cm以上のGIST 症例を抽出し、遠隔転移や腫瘍破裂を認めたもの、あるいは術前や術後に補助療法を受けた症例は除外した。臨床病理学的因子と予後との関連性をCox多変量解析にて検討し、有意な予後因子を探索した。【結果】適格症例は107例存在し、年齢の中央値は63歳で、男女比は1:1であった。原発部位は胃が68%、小腸が19%、十二指腸6%、大腸3%であった。最も多く施行されていた術式は胃局所切除(36%)と小腸部分切除(21%)であり、24%の症例では他臓器の合併切除が行われていた。腫瘍径の中央値は125mmで、mitosis countは5/50HPF以下が44%、11/50HPF以上が42%であった。追跡期間の中央値は49か月で、無再発生存率(RFS)は3年58.5%、5年52.1%、全生存率は3年88.1%、5年79.4%であった。臨床病理学的因子の中ではmitosis countのみがRFSと有意に関連しており(P=0.003)、腫瘍径や原発部位は有意差を示さなかった(P=0.32、P=0.42)。mitosis countのカットオフを10/50HPFとして2群に分けると、両群間のRFSのハザード比は2.57(95%CI,1.44ー4.58)、OSのハザード比は3.68(95%CI,1.57ー8.59)であり、log-rank検定でもともに有意差を示した(P=0.001、P=0.001)。【結論】腫瘍破裂を伴わない10cm以上の大型GISTでは、mitosis10/50HPF以下のサブグループは予後が比較的良好であり、それ以外のhigh risk症例とは別分類できる可能性が示唆された。

キーワード

臓器別:その他

手法別:手術療法

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