演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

小さな胃粘膜下腫瘍(GIST)に対する経鼻内視鏡を用いたDNS-MCB法の組織診断有用性

演題番号 : O79-1

[筆頭演者]
中村 正克:1 
[共同演者]
白枝 久和:1、松永 和大:1、大塚 俊美:1、有沢 富康:1

1:金沢医科大学 消化器内科

 

【背景】胃粘膜下腫瘍に対しての確定診断はEUS-FNAB法が現在推奨されている.しかし腫瘍径が2cm未満の小さい粘膜下腫瘍に対しては十分量な腫瘍組織を得ることができず正確な診断ができない事が多い. 又腫瘍組織を得る事が出来ても腫瘍量が少なくパラフィン包埋切片での正確な診断ができない事が多い。その為cell blockでの評価となるのだが正確な診断とは言い難い。特にGISTにおいては悪性度の指標とする核分裂像,Mib-1は重要であり、腫瘍量が十分でないと正確な悪性度の診断をすることができない.近年になり切開生検法が行われる事で大きいSMTに対しては悪性度診断が出来る様になったが,以前として小さいSMTは腫瘍が可動してしまい切開生検法でも診断が困難である.【目的】小さなSMT(20mm以下)でも確実に腫瘍を採取でき,かつ評価可能となる十分な腫瘍量を採取する事を目的とした細径内視鏡を用いたDNS-MCB法(Double Nasal-Scope Mucosal Cutdown Biopsy)を考案しその有用性を検討した.【方法】2人の術者にて2台の高周波対応経鼻内視鏡(EG-580NW(Fujinon))をそれぞれ用いて,1人は腫瘍杷時を,1人は腫瘍切開生検を行う.最初に腫瘍杷時術者がNanoshooter(Top)をアタッチメントフードとして装着した経鼻内視鏡を口腔内より胃内に挿入する.腫瘍杷時術者が腫瘍を確認して腫瘍の側壁に軽度接着吸引させて腫瘍を固定する.次に腫瘍切開生検術者がもう片方のNanoshooterを装着した細径内視鏡を口腔内より挿入し,杷時側対側面の腫瘍面を切開する.腫瘍面が見えるまで切開剥離を行い,対側の把持面を圧排させて,腫瘍表面を露出させて針付き生検鉗子を挿入,腫瘍組織の生検を行う.生検後は同部位の切開面をクリップにて縫合する.【結果】生検標本組織のマクロ像は平均1.5~2.0mm2であり十分量の腫瘍組織を採取できた.十分量の組織である為に免疫染色での評価は容易であった.またGISTであった場合に問題となる核分裂像も腫瘍量が十分である為,標本組織の1視野を視るのに400倍視野で約0.75 mm2である事から1生検で20~25視野を視る事ができた.よって悪性度の評価として重要な50視野での評価の為には、2~3個の生検で小さなSMTでも確定診断を付ける事が出来た.【考察】全ての症例で確実に採取診断できており、小さい胃粘膜下腫瘍に対する DNS-MCB法 は安全かつ確実に組織生検できる新しい診断方法と考えた.

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:診断

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