演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

強度変調放射線治療(IMRT)をもちいた全身照射

演題番号 : O78-4

[筆頭演者]
山本 道法:1 
[共同演者]
伊藤 琢生:2、沖川 佳子:2、木戸 みき:2、橋本 朗子:2

1:呉医療セ 中国がんセ 放射線腫瘍科、2:呉医療セ 中国がんセ 血液内科

 

(はじめに)全身照射は造血幹細胞移植をおこなうための前処置のひとつとして重要な役割をはたしてきた。全身照射の目的は腫瘍細胞の根絶であり、また同種移植においては、移植された造血幹細胞が拒絶されないように免疫を抑制することである。しかしながら、全身照射は、放射線肺炎などの重篤な有害事象もひきおこす。近年、強度変調放射線治療(IMRT)が出現し、より正確で安全な外部照射が可能となった。このIMRTの適応の拡大とともに全身照射にももちいられてきている。今回当院で施行したIMRTをもちいた全身照射の症例を検討し、従来の照射法との比較をおこなった。(対象と方法)IMRTをもちいて全身照射をおこなった4症例の頭部から大腿部までのCTをもちいて検討をおこなった。IMRTをもちいた全身照射では下肢の照射に、もうひとつのシークエンスが必要であるが今回の検討では省略した。3症例はミニ移植、1症例がフル移植であった。ミニ移植の場合には全身をターゲットに、フル移植では肺、腎臓を除く全身をターゲットとした。またフル移植では肺と腎臓をcritical organとし、平均照射線量ももとめた。投与線量は、それぞれ2Gy/1分割/1日、4Gy/2分割/1日、4Gy/2分割/1日、12Gy/6分割/3日であった。従来の照射法は、日本の約6割の施設で施行されている、最も一般的な左右対向2門照射とし、ピナクル3をもちいて計算をおこなった。IMRTはhelical tomotherapyをもちいた。(結果)ターゲットのhomogeneity inedx(HI)はIMRTでは0.12 (0.07ー0.20)、従来の照射法では0.34 (0.25-0.40)であった。フル移植における肺の平均線量は、IMRTでは8.1Gy、従来の照射法では10.4Gyであり、腎臓の平均線量は、IMRTでは10.3Gy、従来の照射法では11.7Gyであった。(結論)従来の照射法に比べIMRTをもちいた全身照射のターゲットのHIは良好であり、重要臓器の平均線量も低下させることができた。IMRTをもちいた全身照射は、ターゲットに正確に線量を投与でき、また重要臓器の線量のコントロールも良好で、より安全で効果的な照射法であると思われた。

キーワード

臓器別:造血器・リンパ

手法別:放射線治療

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