演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

胃癌における術前予後因子を用いたNomogram作製と各種規約との生存転帰予測能の比較

演題番号 : O73-2

[筆頭演者]
坂東 悦郎:1 
[共同演者]
Michael W. Kattan:2、大堀 理:3、徳永 正則:1、谷澤 豊:1、川村 泰一:1、寺島 雅典:1

1:静岡がんセンター 胃外科、2:Cleveland Clinic、3:東京医科大学

 

(背景) 胃癌の予後因子はT,N,Mが代表的であるが,他の予後因子も報告されており,T,N,Mだけでは,生存転帰の予測に制限があると考えられる。個別の生存転帰予測の計算尺としてのNomogramが注目されている。(目的)胃癌症例において術前予後因子を用いたNomogramを作製しその妥当性を検証すること,および既存の規約に比較して生存転帰予測能力の優越性を明らかにすること。(対象と方法)2002.10-2012.1の期間に当科で外科手術を施行した症例中,初発で術前に化学療法を受けていない2807例。endpointは全生存期間,術前予後因子(性別,年齢,部位,生検組織型,腫瘍径,肉眼型,CT上のリンパ節転移個数=cN,内視鏡上の深達度=cT,cM,血清CEA/CA19-9)をNomogram構成因子として選択した。Cox回帰分析の折れ線ハザードを用いて各予後因子とカテゴリーの生存転帰予測能力を横軸としてNomogramを作製した。各予後因子をpoint化してその合計pointを算出し5年生存率を個別に算出し,Bootstrap法(無作為抽出200サイクル)によるinternal validationにて今回作製したNomogramの正確性を検証した。また時間依存のROC分析(Harrell法)を用いてc-indexを算出し,各種規約との生存転帰予測能力を比較した。(結果)最も生存的予測能が高い(Nomogramの横軸が長い)因子はcTでありついでcN,肉眼型,腫瘍型であった。性別,部位,血清腫瘍マーカーの予測能力は低く,Nomogram上での横軸は短いものとなった。Bootstrap法によるcaliblationでは予測生存率(x軸)と実際の生存率(y軸)がほぼ直線を呈し作製されたnomogramは正確な計算尺であった。また今回のNomogramのc-indexは0.852で,TNM6版の0.822,TNM第7版の0.826,我が国の取扱い規約第13版の0.821に対して高値であった。(結語)今回作製した術前予後因子によるNomogramは妥当であり,生存転帰予測能力に関してもTNM分類および日本の取扱い規約よりも優越していた。今後はexternal validationが必要である。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:その他

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