演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

当科における卵巣癌IV期49症例の予後因子解析

演題番号 : O72-6

[筆頭演者]
濱西 潤三:1 
[共同演者]
高倉 賢人:1、馬場 長:1、松村 謙臣:1、吉岡 弓子:1、小西 郁生:1

1:京都大学

 

【目的】卵巣IV期症例の多くは予後不良であるが、組織型、転移様式など症例により様々であり、ときに長期生存を得ることもある。しかしながIV期症例に限定した臨床的検討がなされた報告は少ない。そこで当科における卵巣癌IV期症例の臨床病理学的因子および予後因子について後方視的に解析した。【方法】1991年から2011年に同意のもと当院で初回治療を行った上皮性卵巣癌471例のうち、IV期49例の臨床病理学的因子(年齢、組織型、転移部位、治療法、手術時期・完遂度)および予後因子について後方視的に解析した。【成績】IV期症例の5年生存率は30%、5年無増悪生存率は20%。optimal debulkingの達成率は、Primary debulking surgery(PDS:32例)群で34%(11例)、Interval debulking surgery(IDS:10例))で60%(6例)であった。debulking surgeryを行ったPDS群とIDS群はDebulking surgery 無施行例(non-DS群7例)群に比してともに予後良好であった(p<0.01、p<0.05)。さらに、当科でのIV期症例の全生存率は、術後7年でプラトーに達することから、術後7年以上生存した7例について検討した。その結果、すべての症例で手術を完遂(optimal)していた。そのなかでIV期を規定する遠隔転移(M)因子は全例で1個でありそのうち5例(71%)は、胸水細胞診陽性でったことから、M因子の数による予後解析をした。その結果、M因子が1個である症例や胸水細胞診陽性では、2個以上の症例に比して有意に予後が良好(p<0.05)であることが分かった。さらに遠隔転移部位のうち、TNM分類のM因子(遠隔転移)については、胸水細胞診陽性23例(47%)、肝臓16例(33%)の順に多く、1因子のみの群は2因子以上の群に比して予後良好であり(p<0.01)、特に長期生存例に胸水細胞診陽性のみの症例が多かった。【結論】卵巣癌IV期でも切除完遂例では予後良好な症例もあることから、可能な限り手術を行うことがIV期症例の予後改善のために重要と考えられる。さらに遠隔転移(M因子)が一個でありかつ手術が完遂できれば7年以上の長期生存が期待できる可能性があることから、正確な転移の評価も求められる。

キーワード

臓器別:卵巣

手法別:手術療法

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