演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

卵巣明細胞腺癌再発治療についての検討

演題番号 : O72-5

[筆頭演者]
後藤 友子:1 
[共同演者]
高野 政志:1、曽山 浩明:1、青山 真:1、宮本 守員:1、加藤 雅史:1、佐々木 直樹:1、平田 純子:1、笹 秀典:1、古谷 健一:1

1:防衛医大 産科婦人科

 

【目的】卵巣明細胞腺癌は早期症例の頻度が高く手術切除可能なことが多いが、化学療法抵抗性のため再発の取り扱いについては苦慮する。当院における初回治療終了寛解後の再発卵巣明細胞腺癌症例の治療成績について検討し、特に再発後寛解獲得症例の検討から有効な治療戦略について探索することを目的とした。【方法】後方視的に1998年から2010年の間当院で治療した卵巣明細胞腺癌の再発治療の成績について検討し、また再発治療で1年以上の無増悪期間を得られた症例を再発後の寛解症例とし非寛解症例との比較を行った。【成績】卵巣明細胞腺癌全110症例のうち根治切除含む初回治療が終了し寛解判定された症例は97例、88%(97/110)で、そのうち25例、26%(25/97)が再発した。再発症例の年齢は中央値56歳(範囲38-76歳)、進行期のうちわけは、Ic期10例、IIc期3例、IIIa期1例、IIIc期11例であった。初回治療終了から再発までの期間は中央値8ヶ月(範囲2-105ヶ月)であった。再発部位は、腹膜11例、リンパ節11例、腹壁4例、肝臓3例で、20例は多発再発、5例が単発での再発であった。再発治療の内容は、化学療法21例(84%)、手術療法9例(36%)、放射線療法4例(16%)、緩和療法のみが2例(8%)であった。評価可能病変を有する症例における化学療法の奏効率は22%(4/18)で、うち12ヶ月以降の再発では57%(4/7)、12ヶ月未満では0%(0/11)であった。手術療法は、全例で肉眼的完全切除が施行されていた。症状緩和目的照射を除く放射線療法施行症例のうち、評価可能病変を有する症例は1例あり化学療法不応後の放射線療法で奏効と寛解を認めていた。再発後の寛解症例は11例(44%)あった。寛解症例11例のうち8例(73%)、非寛解症例14例のうち3例(21%)が、初回治療終了から再発までの期間が12ヶ月以上の症例であった(P=0.03)。手術療法施行例は、寛解症例11例のうち9例(82%)、非寛解症例14例では0例(0%)であった(P<0.001)。【結論】一般に化学療法抵抗性と考えられている卵巣明細胞腺癌の再発においても、特に再発までの期間が長い症例では、化学療法のみならず手術療法や放射線療法を含む集学的な治療戦略を考慮する意義が示唆された。

キーワード

臓器別:卵巣

手法別:集学的治療

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