演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

子宮体癌低リスク症例(Mayo criteira)における治療成績

演題番号 : O70-1

[筆頭演者]
河井 通泰:1 
[共同演者]
矢吹 淳司:1、甲木 聡:1、北見 和久:1、山口 恭平:1、伴野 千尋:1、吉田 光紗:1、廣渡 芙紀:1、寺西 佳枝:1、矢野 有貴:1、松川 哲:1、小林 浩治:1、梅村 康太:1、岡田 眞由美:1、安藤 寿夫:1

1:豊橋市民病 産婦人科

 

【目的】子宮体癌は生活環境、食習慣の欧米化に伴い近年増加傾向を示している。子宮体癌は比較的高齢の患者が多くさまざまな合併症を持つ頻度が高く、治療選択に苦慮することが多い。しかし子宮体癌の低リスク症例では治療成績は比較的良好であると報告されている。当院における子宮体癌の低リスク症例について治療成績を解析し治療方法について検討した。【方法】1998年1月から2010年までに当科で診断治療をおこなった子宮体癌は325例であったが、このうち類内膜腺癌、分化度1または2、腫瘍最大径2cm以下、筋層浸潤1/2以下の条件を満たすいわゆるMayo criteria(Gynecol Oncol 127,5,2012)に該当する症例は68例(20.9%)あった。年齢は中央値56歳(33~81歳)、初回手術として全例手術療法がおこなわれ、55例(80.9%)に骨盤リンパ節切除が行われた。病理組織分化度1が41例、分化度2が27例であった。術前診断が異型内膜増殖症で手術をおこなった症例が3例あった。腹水または洗浄細胞診陽性は8例認めた。この8例にのみ術後化学療法が行われた。CAP(Cyclophosphamide Adriamycin Cisplain)2例(3コースと6コース)およびTC(Paclitaxel Carboplatin)6例(全例6コース)が施行された。また1例には骨盤照射(45Gy)が行われた。初回術後の経過観察期間は中央値74ヶ月(25~163ヶ月)であった。【結果】骨盤リンパ節切除をおこなった55例にリンパ節転移例はなかった。子宮体癌低リスク症例(Mayo criteria)の5年生存率は96.5%で13年7月でも同様に96.5%であった。再発は3例に認められた。1例は初回術後57ヶ月で腟断端に再発。切除と放射線治療で現在(初回術後154ヶ月)まで無病生存。他は初回術後9ヶ月で癌性腹膜炎となりTC6コース行うもPDとなり初回術後17ヶ月で原病死。3例目は初回術後24ヶ月に腹腔内播種で再発。TC、AP行うも初回術後46ヶ月で原病死した。この症例は細胞診陽性例であった。【結論】子宮体癌低リスク症例(Mayo criteria)の予後は良好であった。この群で初回手術時に骨盤リンパ切除をおこなった例ではリンパ節陽性例はなかった。また再発した3例の再発形式もリンパ節再発ではなかった。このことから子宮体癌低リスク症例(Mayo criteria)では骨盤リンパ節切除を省略できる可能性が示唆された。

キーワード

臓器別:子宮

手法別:診断

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