演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

TNBCモデルにおけるPTX + bevacizumab併用後のCPA + capecitabineの有用性検討

演題番号 : O7-3

[筆頭演者]
柳沢 美恵子:1 
[共同演者]
萬 啓悟:1、倉澤 光江:1、原田 直樹:1

1:中外製薬株式会社 育薬研究部

 

【背景と目的】転移性乳がんの治療においてbevacizumab(BEV)とpaclitaxel(PTX)の併用は有用であることが示されている(Miller K. 2007)。またcapecitabine(Cape) + cyclophosphamide(CPA)[XC]療法の有効性も明らかにされており(Tanaka M. 2010)、XCの作用機序の一つとしてCPAによる腫瘍組織内thymidine phosphorylase(TP)の上昇が知られている(Endo M. 1999)。しかしPTX + BEV併用後の腫瘍増悪に対するXCの二次治療としての有効性は明らかになっていない。そこで本試験では一次治療XCにおいて併用効果が示されているヒトトリプルネガティブ乳癌 (TNBC) 細胞株 MX-1 xenograftモデルを用い、PTX + BEV併用後の二次治療XCの併用効果を検討した。
【方法】ヌードマウス鼠径部皮下にMX-1腫瘍組織を移植し、腫瘍増殖後にPTX 20 mg/kg(尾静脈内投与)及びBEV 5 mg/kg(腹腔内投与)を1週間に1回、計5回投与した(一次治療)。投与開始日をDay 1とし腫瘍が縮小した後、Day 29以後再増殖を続けている個体の中からDay 36に腫瘍体積が120-250 mm3の個体を選び4群に群分けした。二次治療としてvehicle(control)、CPA 10 mg/kg、Cape 539 mg/kg及びCPA + Cape併用を14日間連日経口投与後7日間休薬した(Day 57)。腫瘍増殖抑制効果はDay 57の腫瘍体積で評価した。またCPA単剤を14日間投与後(Day 50)の腫瘍組織中のTPを免疫染色法(IHC法)により陽性領域の面積および染色強度で評価した。統計解析はWilcoxon検定で行った。
【結果】二次治療開始時(Day 36)の各群の腫瘍体積の平均値は182-184 mm3であったのに対しDay57の腫瘍体積(mean±SD, mm3)はcontrol群2721±72, CPA群1665±314, Cape群1325±294, CPA + Cape併用群214±42であり、CPA群、Cape群、CPA + Cape群は、それぞれcontrol群に比べて有意に高い腫瘍増殖抑制効果を示した(p<0.05)。さらにCPA + Cape群は、CPA群及びCape群に比べて有意に高い腫瘍増殖抑制効果を示した(p<0.05)。Day50における腫瘍組織中のTPは、陽性領域および染色強度ともにcontrol群に比べてCPA群で有意に増加していた(p<0.05)。
【結論】TNBCモデルにおいて、PTX + BEV投与後に再増殖した腫瘍に対してXC併用療法は各単剤に比べ有意に強い腫瘍増殖抑制効果を示した。一次治療と同様に二次治療でもCPAによる腫瘍組織内TP発現の上昇がXCの併用機序の一つと考えられた。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:化学療法

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