演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

婦人科悪性腫瘍に合併したTrousseau症候群の5例

演題番号 : O69-6

[筆頭演者]
石川 雅子:1 
[共同演者]
中山 健太郎:1、佐藤 絵美:1、片桐 浩:1、片桐 敦子:1、飯田 幸司:1、宮崎 康二:1

1:島根大学 産科婦人科

 

Trousseau症候群は悪性腫瘍に伴う血液凝固亢進により脳卒中症状を生じる病態で、婦人科腫瘍も関係が深い。今回、治療前、治療中に発症したTrousseau症候群を経験した。 症例1、53歳。2009年X月、右卵巣明細胞腺癌3c期に対し術後化学療法中に頭痛、見当識障害、左片麻痺を認めた。急性期脳梗塞にてヘパリン療法施行され、経過からTrousseau症候群と考えた。麻痺は改善し相談の上、化学療法を再開したが、その後出血性脳梗塞を発症した。原疾患による全身状態悪化もあり、脳梗塞発症後6か月後に永眠された。症例2、72歳。右上肢脱力にて2012年X月、総合病院に搬送され、運動性失語、右片麻痺を認め左脳塞栓と診断された。入院中に性器出血を認め、子宮頚部・体部細胞診で腺癌(+)、子宮体癌2b期以上と診断された。Trousseau症候群を考え、経食道心エコー等施行されたが塞栓源は不明で、加療目的に当科紹介となった。手術予定したが無輸血治療希望の為、他治療を検討中に原因不明の意識レベル低下、体位保持困難となり、緩和ケアの方針となった。症例3、65歳。卵巣癌再発加療中、骨髄異形成症候群を発症し、緩和ケア中であった。構音障害を認め脳梗塞と診断されたが、積極的治療を施行できず、その数日後多発脳梗塞を発症し、永眠された。症例4、59歳。2010年秋に下腹部痛、不正性器出血を認め、子宮体癌の診断で当科紹介となった。同時期に眩暈、視野障害を認めた。術前心エコーでMR、PH、僧帽弁に疣贅付着を認め、CT、MRIでは脳・脾・腎に梗塞を認め、Trousseau症候群と考えた。原発巣除去とヘパリン治療優先と判断し、翌月に腫瘍減量術を施行し、現在術後化学療法中である。 進行婦人科悪性腫瘍でDダイマー異常高値は、本病態を反映している可能性があり、早期ヘパリン療法の併用も考慮された。また原疾患の治療が本病態を抑制する可能性もあり、症例4では良好な経過となっている。

キーワード

臓器別:子宮

手法別:手術療法

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