演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

E-PASS scoring systemによる胃癌手術における術後合併症発生リスクの検討

演題番号 : O68-5

[筆頭演者]
前島 顕太郎:1 
[共同演者]
坊 英樹:1、塙 秀暁:1、鈴木 英之:1、渡辺 昌則:1、吉野 雅則:1、水谷 聡:1、千原 直人:1、松信 哲朗:1、内田 英二:2

1:日本医科大武蔵小杉病 消化器病セ、2:日本医科大 外科

 

【目的】胃癌手術における術後合併症の発生リスクとしては,年齢や術前併存疾患,手術侵襲などの影響が考えられる.今回我々は,胃癌術後合併症及び合併症発生リスクについてE-PASS scoring systemを用いて検討した.【対象】1996年1月から2011年12月までに当科で手術された胃癌症例727例.男性504例,女性223例で,平均年齢65.9±11.5歳.高齢者(80歳以上)77例,中年者(50~79歳)587例,若年者(49歳以下)63例に分け検討した.【結果】1)ガイドラインに従ったリンパ節郭清範囲に満たなかった症例割合は,高齢者27.3%,中年者4.9%,若年者0%で,高齢者では手術を手控える傾向を認めた.2) 術後合併症発生率は,高齢者26.0%,中年者23.3%,若年者11.1%であった.3)術前リスクスコア(PRS),手術侵襲スコア(SSS),総合リスクスコア(CRS)について解析すると,全症例のうち術後合併症有症例では,PRS0.375,SSS0.335,CRS0.350,合併症無症例では,PRS0.316,SSS0.227,CRS0.189で全項目において有意差を認めた.高齢者では,合併症有症例PRS0.549,SSS0.255,CRS0.435,無症例PRS0.521,SSS0.186,CRS0.342で,有意差はないものの全項目が合併症有症例で高い傾向を認めた.中年者では,合併症有症例PRS0.361,SSS0.352,CRS0.353,無症例PRS0.312,SSS0.223,CRS0.181で,SSS,CRSで有意差を認めた.4) 世代別の解析で高齢者では,PRS0.529,SSS0.204,CRS0.366,中年者では,PRS0.323,SSS0.253,CRS0.221,若年者では,PRS0.147,SSS0.291,CRS0.094であった.高齢者は中年者に比べSSSはやや低いにもかかわらず,PRSが高いため結果CRSが高い結果となった.また,若年者はSSSが最も高かったがPRSが低く,CRSは最も低い結果であった.【まとめ】術後合併症発生リスクは年齢別で異なり,若年者・中年者では手術侵襲の低減に努め,高齢者では術前併存疾患のコントロールが重要であると考えられた.

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:手術療法

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