演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

胃癌切除後の予後と周術期合併症との関係

演題番号 : O68-4

[筆頭演者]
田中 浩明:1 
[共同演者]
六車 一哉:1、櫻井 克宣:1、豊川 貴弘:1、久保 尚士:1、木村 健二郎:1、永原 央:1、天野 良亮:1、大谷 博:1、山本 篤:2、山下 好人:2、前田 清:1、澤田 鉄二:3、大平 雅一:1、平川 弘聖:1

1:大阪市立大学大学院 腫瘍外科 、2:大阪市立総合医療センター 消化器外科、3:大阪エキサイカイ病院 外科

 

【背景】外科手術手技の向上および周術期管理技術の向上が目覚ましく、術後合併症の頻度は低下しているが、術後合併症を発症した場合は患者のQOLに影響を及ぼすばかりでなく、長期的な予後にも関与する可能性がある。近年、様々な癌進展と宿主の全身炎症反応との関連が報告されてきた。【目的】胃癌治癒切除症例における周術期合併症の長期予後に及ぼす影響について検討した。【方法】2006年より2011年までに教室で切除したStage IVを除く胃癌1410例を対象とし、周術期合併症をClavien-Dindo分類に従って評価し予後との関連についてretrospectiveに検討した。【結果】術後合併症の発症と関連する因子は、年齢、術中出血量、手術時間、手術術式、リンパ節郭清個数であった。術後合併症を認めなかった症例は1051例(74.5%)でCD分類Iが62例(4.3%)、IIが162例(11%)、IIIaが101例(7.1%)、IIIbが21例(1.4%)、IVaが2例(0.1%)、IVbが2例(0.1%)、Vが9例(0.6%)であった。全症例において、CD分類2以上では、2以下と比べて有意に長期予後が不良であった。Stage 別に検討したところ、Stage Iでは、生存期間に有意差は認めなかったが、Stage II、IIIでは、有意にCD分類2以上の症例の予後が不良であった。CD分類2以上のMSTはStage IIIで31カ月、StageIIで57カ月であり、合併症を認めなかったStageIII(MST61カ月)より予後が不良であった。【結論】胃癌治癒切除後の術後合併症は、長期予後に影響することが示唆された。特に、遺残癌細胞の存在する可能性があるStage II/III症例の予後に大きな影響を及ぼすことから、進行癌症例においては、術後合併症を併発した場合、宿主の全身炎症反応が腫瘍進展に関与する可能性が示唆された。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:手術療法

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