演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

胃癌における非領域リンパ節郭清の意義

演題番号 : O68-3

[筆頭演者]
齊藤 博昭:1 
[共同演者]
宮谷 幸造:1、高屋 誠吾:1、松永 知之:1、福本 陽二:1、尾崎 知博:1、若月 俊郎:1、池口 正英:1

1:鳥取大学 医学部

 

(背景)胃癌取扱い規約第14版ではNo.1〜12および14vを胃の領域リンパ節とし、これら以外のリンパ節に転移を認めた場合はM1とするように定義されている。一方でNo.13および16リンパ節は、わが国の従来の取扱い規約では郭清対象の所属リンパ節であったが、領域リンパ節からは除外された。しかしながら、ある一部の胃癌においてはこれらのリンパ節郭清の有効性が報告されている。(対象と方法)教室で手術を行った胃癌2262例を対象に、(1) LあるいはLD領域の胃癌に対する13番リンパ節、(2) 噴門癌における16a2 latリンパ節の郭清効果を検討した。郭清効果indexは転移陽性率(%)X転移陽性例の5年生存率(%)/100で算出した。(結果)1.LあるいはLD領域胃癌の13番リンパ節転移頻度は10.2%であった。郭清効果indexは1.9であり、2群リンパ節にあたる9番リンパ節(2.1)や11pリンパ節(1.6)、12aリンパ節(0.9)とほぼ同等であった。2.13番リンパ節転移陽性症例を見てみると全てT3/T4症例であり、8a, 11p, 12aなどの2群リンパ節転移頻度が有意に高頻度であった。T3/T4症例でかつ2群リンパ節転移陽性症例の13番リンパ節転移陽性率は26.8%でありT3/T4症例でかつ2群リンパ節転移陰性症例の1.4%と比較して有意に高率であった。3.噴門癌における16a2 latの転移頻度は18.8%と高率であった。これは7番リンパ節(19%)と同程度であり、9番リンパ節(5.9%)、10番リンパ節(7.8%)、11番リンパ節(10.5%)、12aリンパ節(2.9%)より高頻度であった。一方で7番リンパ節の郭清効果indexは25で非常に郭清効果が高かったが、16a2 latのリンパ節郭清効果indexは0であり、郭清効果は認められなかった。これは9, 10, 11, 12aリンパ節と同様であった。(結語)LおよびLD領域の進行胃癌症例では13番リンパ節の転移頻度および郭清効果indexはともにD2に含まれる9番、11pあるいは12aリンパ節と同程度であった。したがってLおよびLD領域の進行胃癌においてT3以上で2群リンパ節転移を伴うような症例に対しては13番リンパ節を積極的に郭清するべきであると考えたれた。一方で噴門癌における16a2 latの郭清効果は今回の検討では認められず、郭清の意義は少ないものと考えられた。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:手術療法

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