演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

進行胃癌に対するR2切除

演題番号 : O68-1

[筆頭演者]
徳永 正則:1 
[共同演者]
杉沢 徳彦:1、幕内 梨恵:1、三木 友一朗:1、後藤 裕信:1、谷澤 豊:1、坂東 悦郎:1、川村 泰一:1、絹笠 祐介:2、金本 秀行:2、上坂 克彦:2、寺島 雅典:1

1:静岡がんセンター 胃外科、2:静岡がんセンター 消化器外科

 

【はじめに】根治切除困難な症例に対する標準治療は化学療法であるが、腫瘍による狭窄症状、出血などにより原発巣切除(R2切除)が必要となる症例も少なからず存在する。一方、R2切除が必要となる症例においては、術前の低栄養状態、局所進展による他臓器浸潤などの影響で、術後合併症が増加することも危惧される。R2切除の現状およびR2切除後の予後予測因子を明らかにすることを目的として以下の検討を行った。【対象および方法】2002年9月から2011年6月までに当施設でR2切除を行った前治療歴のない胃癌患者170例(男女比109:61、年齢中央値69才)を対象とした。臨床病理学的因子、手術成績を検討し、年齢、性別、術式、組織型、非治癒因子数、術後化学療法の有無、肉眼型を共変数とするCox比例ハザードモデルを用いて独立予後予測因子を抽出した。術後合併症はClavien-Dindo分類gradeII以上の全合併症と定義した。【結果】R2切除を行った理由としては閉塞(112例)、出血(58例)が多かった(重複あり)。胃全摘が101例、幽門側胃切除術が69例に行われ、手術時間、出血量の中央値はそれぞれ194分、341.5mlであった。術後合併症が71例(41.8%)、在院死亡が5例(2.9%:原病の増悪によるもの含む)にみられた。全体の123例(72.3%)に対して術後に化学療法が行われ、79例では二次治療以後も化学療法が行われていた。全症例の生存期間中央値(MST)は10.5ヶ月。多変量解析では化学療法施行の有無(ハザード比3.224、95%信頼区間2.000-5.208)および肉眼型(ハザード比1.605、95%信頼区間1.073-2.401)が独立予後予測因子として選択された。化学療法施行の有無でMSTを比較したところ、施行群で12.2ヶ月と非施行群(6.8ヶ月)と比較して生存転帰が良好であった(P<0.001)【結語】R2切除後は術後合併症の頻度が高く、MSTは10.5ヶ月と不良であった。安全な術式を選択し、早期に化学療法を導入することが治療成績向上につながる可能性がある。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:手術療法

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