演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

胃癌に対する術前化学療法が栄養状態に与える影響

演題番号 : O67-6

[筆頭演者]
右田 和寛:1 
[共同演者]
高山 智燮:1、松本 壮平:1、若月 幸平:1、田仲 徹行:1、伊藤 眞廣:1、中島 祥介:1

1:奈良県立医科大学 消化器・総合外科

 

【背景】我々は胃癌患者において,術直前のprognostic nutritional index(PNI)低値(48未満)がTNM分類とは独立した予後不良因子となることを報告してきた.近年では高度進行胃癌に対し術前化学療法が施行される機会が増加しており,術前治療が患者の免疫栄養状態に与える影響は重要な問題であると考えられる.今回,術前化学療法が免疫栄養状態に与える影響を検討した.【対象と方法】当科で術前補助化学療法(NAC)を施行し,手術を行った胃癌患者57例.血液検査からアルブミン(Alb),総リンパ球数を抽出しPNIを算出,NAC直前と手術直前とで比較した.【結果】1.NAC前/手術直前の平均Alb、総リンパ球数,PNIはそれぞれ4.0/4.0(g/dl),1533/1550(per mm3),47.9/47.4でいずれも有意差は認められなかったが,60%の症例でPNIは手術直前に低下していた.2.手術直前PNIの高・低では術後生存期間に有意差を認めなかったが(p=0.412),PNIが低下した症例では予後不良な傾向にあった(p=0.067).3.PNI低下に関連する因子を検討したところ,NAC終了から手術までの期間が18日以下の症例ではPNIが低下している症例が有意に多かった(18日以下74% vs. 19日以上44%,p=0.026).レジメン(S1単剤vs.2剤併用vs.3剤併用)やgrade3以上有害事象の有無,組織学的効果の程度はPNI低下とは関連がなかった.【結語】NACを行うことで免疫栄養状態が手術直前に低下し,予後を悪化させる可能性が危惧される.NAC開始と同時に栄養補助療法を行うとともに十分な休薬期間をおく必要があると考えられる.

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:その他

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