演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

当院における早期胃癌に対する腹腔鏡下胃全摘術の短期成績

演題番号 : O67-5

[筆頭演者]
高橋 郁雄:1 
[共同演者]
越智 友洋:1、梶原 勇一郎:1、本村 貴志:1、中西 良太:1、間野 洋平:1、藤中 良彦:1、西田 康二郎:1、副島 雄二:1、西崎 隆:1

1:松山赤十字病院 外科

 

【背景】当院では2000年1月よりClinical T1N0を対象として現在まで272例の腹腔鏡補助下幽門側胃切除術を施行しており、手技の定型化の重要性および長期成績を報告し実臨床の中で定着している。更に、腹腔鏡補助下幽門側胃切除は消化管外科医として習熟すべき手術手技と認識されてきたため、当初疾患チーフのみが術者であったものを、複数の術者ができるように定型化された手技習得のための系統的な術者教育を開始し、その実際を昨年の本学会で報告している。一方、腹腔鏡下胃全摘術は食道空腸吻合の手技が難しいため、吻合法を十分に検討し2007年12月より症例を選択しながら開始した。手技を定型化、手術スタッフも基本的に固定して施行しているが、今回当院での初期導入過程での短期成績を検証した。【対象】2007年12月より腹腔鏡下胃全摘術を施行したclinical T1N0の早期胃癌33例【結果】男21例女12例、平均年齢68.3歳、Body Mass Index 22.5 (16.1~28.5)。全例胃中上部に存在する病変で平均腫瘍径45.5mm(13-130). 手術手技;6port(臍下内視鏡用1本+操作用4本+肝左葉挙上用1本)で行い、左上腹部portを延長して胃を摘出、PCEEA (tilt top plus) 25mmを用いてアンビルを経口的に留置し、エンドループでアンビルの食道壁貫通部を補強した後double stapling 法(或いはhemi-double stapling法)にて食道空腸吻合を施行。Roux Y 法で再建。術中合併症;脾被膜損傷3例(うち2例開腹移行)、出血2例(うち1例開腹移行)、食道空腸再吻合、自動縫合器トラブル各2例、結腸間膜損傷1例であった。術後合併症;食道空腸吻合縫合不全(minor)3例、腹腔内膿瘍3例、肝臓被膜下出血(再開腹)、食道空腸吻合狭窄、膵液漏、麻痺性イレウス、肺炎、脳梗塞各1例、表層SSI2例であった。平均手術時間393分(207~583), 出血量254g(少量-1377)、術後在院日数24.0日(13-60)で術後合併症なしの症例(n=20)に限定すると16.5日であった。手術時間、出血量、術後在院日数いずれも後期10例は導入時に比較し短縮していた。組織stage IA 26例, IB 4例, IIA 2例, IIIB 1例であった。【結語】腹腔鏡下胃全摘出術は、幽門側胃切除と異なり脾臓周囲の操作、腹腔内食道空腸吻合を行うため、術中脾臓損傷、吻合部操作手順に特に留意し慎重な手術手技が求められるが、症例の蓄積により手順は安定し安全に施行できると考えられた。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:内視鏡手術

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