演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

腹腔内臓脂肪量からみた胃癌患者に対する腹腔鏡下胃切除術の短期成績

演題番号 : O67-4

[筆頭演者]
櫻井 克宣:1 
[共同演者]
六車 一哉:1、木村 健二郎:1、永原 央:1、豊川 貴弘:1、天野 良亮:1、久保 尚士:1、田中 浩明:1、大谷 博:1、前田 清:1、八代 正和:1、澤田 鉄二:2、大平 雅一:1、平川 弘聖:1

1:大阪市立大院腫瘍外科 、2:大阪掖済会病

 

【はじめに】早期胃癌に対する腹腔鏡補助下幽門側胃切除術(LADG)はもはや一般的となっているが、患者の体型によって手術操作に難渋する場合があり、特に肥満症例では視野展開が困難で思わぬ出血を来たしやすい。今回、肥満の評価として内臓脂肪量を用い、LADGの短期治療成績について検討を加えた。【方法】対象は2008年1月から2012年12月に当科でLADGを施行した190例。術前に行った腹部CT検査のうち臍の高さで内臓脂肪を計測し、患者背景、周術期治療成績との関連を検討した。【結果】患者の平均年齢は65.7歳、男性131例、女性59例であった。全患者の平均内臓脂肪は91.1cm2であり、女性の平均内臓脂肪73.4cm2よりも男性の平均内臓脂肪99.2cm2は有意に多かった(P<0.05)。虚血性心疾患、不整脈、脳血管障害、糖尿病、高血圧、肺疾患、肝疾患、腎疾患のうち、虚血性心疾患と高血圧の既往のある患者は既往のない患者と比較して有意に内臓脂肪は多かった(p<0.05)。平均手術時間は267分、平均出血量は113ml、郭清リンパ節個数は34.3個、術後平均在院日数は14.9日であった。肥満が理由と考えられる開腹移行例はなかった。内臓脂肪と手術時間、出血量、廓清リンパ節個数、術後在院日数は正の相関を認めた。術中合併症は小腸穿孔1例、脾動脈損傷1例を認めたがいずれも内臓脂肪は多くない症例であった。術後合併症はClavien-Dindo分類IIを21例、IIIを10例、IVを1例に認めたが、合併症の程度と内臓脂肪に有意な相関はなかった。【考察】内臓脂肪の多い患者は手術時間が長く、出血量が多く、在院日数は長くなる傾向にあるが、術後合併症は有意に増えることはなかった。術中合併症はむしろ内臓脂肪の少ない症例でみられた。【まとめ】肥満症例に対してもLADGは安全に施行可能と思われた。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:内視鏡手術

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