演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

早期胃癌に対する腹腔鏡補助下幽門側胃切除術の長期成績と消化管機能に対する低侵襲性

演題番号 : O67-2

[筆頭演者]
持木 彫人:1 
[共同演者]
鈴木 興秀:1、緒方 杏一:2、福地 稔:1、石田 秀行:1、桑野 博行:2

1:埼玉医科大学総合医療センター 消化管・一般外科、2:群馬大学病態総合外科

 

 1998年よりL、M領域の術前診断T1N0胃癌に対して腹腔鏡補助下幽門側胃切除術(LADG)を行い、2012年12月までの14年間に333例に施行した。その長期的根治性と消化管運動機能に対する術後早期の低侵襲性を評価したので報告する。(手術方法)12mm port 2本、5mm port 3本を用いて気腹、大網を切離後、mini loop retractor (Coviden:当科で開発)で胃を挙上する。胃大網動脈を処理後、背側より右胃動脈を根部で処理する。膵上縁にて#8aの郭清を行い、郭清ラインを左側に伸ばし、膵を圧排しながら#9,11pの郭清を行い、左胃動静脈を処理する。4cmの横切開で開腹し自動吻合器(28mm)によるB-I再建を行う。(消化管運動の測定方法)術後約10日目に内圧測定法を用いてLADGを受けた症例10例と同時期に開腹による幽門側胃切除術(DG)を受けた症例10例(case match)を空腹期2時間、食後期2時間、食道、残胃、十二指腸(2カ所)の消化管運動を測定し解析した。(結果)手術結果、根治性:LADG、333例の平均年齢は63歳、腫瘍は全例、LまたはM領域に位置し、平均の腫瘍最大径は2.9cm、深達度はm癌177例、sm癌132例、mp癌15例、ss癌7例、se癌4例であった。LADGの平均手術時間は195分、平均出血量は132g、平均リンパ節郭清個数は24個であった。平均在院日数は12日で、術後合併症は吻合部狭窄6例、縫合不全2例、腹腔内膿瘍2例、小腸穿孔、残胃潰瘍、吻合部出血、腸閉塞各1例であった。累積5年生存率は96.9%であり、観察期間中央値は61ヶ月であり胃癌再発は4例であった。消化管運動評価:消化管運動測定時に十二指腸に空腹期伝播性強収縮運動(phase III)が確認できた症例はLADGで8例、DGで3例であり有意にLADG群で多かった。再建腸管の収縮能を数値化(Motility index)して比較すると、空腹期、食後期共にLADG群で有意に高く、術後の収縮能の回復はLADGで有意に良好であった。(まとめ)早期胃癌に対するLADGは根治性は問題なく、手術合併症の発生頻度も許容範囲と考える。また低侵襲性においても消化管運動の回復が早い事が示唆された。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:内視鏡手術

前へ戻る