演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

進行胃癌に対する腹腔鏡下胃切除術の治療成績

演題番号 : O67-1

[筆頭演者]
山本 篤:1 
[共同演者]
山下 好人:1、大平 豪:1、中島 隆善:1、吉井 真美:1、石川 彰:1、森 至弘:1、清水 貞利:1、井上 透:1、金沢 景繁:1、塚本 忠司:1、西口 幸雄:1、田中 浩明:2、六車 一哉:2、平川 弘聖:2

1:大阪市立総合医療センター 消化器外科、2:大阪市立大学 腫瘍外科

 

【はじめに】腹腔鏡下胃切除術(LAG)は胃癌治療ガイドラインでは、未だに臨床研究的治療と位置づけではあるが、最近の手技の向上により早期胃癌に対しては、LAGが適応となることに異論は少ない。しかし進行胃癌に対するLAGについては、開腹手術と比較するいくつかの臨床試験が進行中であるが、その中長期成績についてはまだまだエビデンスが少ないのが現状である。そこで今回、当科で施行してきた進行胃癌に対するLAGの治療成績を検討し、腹腔鏡下胃切除術の適応拡大について検討した。【対象】1999年から2012年までに当科で施行された腹腔鏡下胃切除術は1224例(fStage1A:801例fStage1B:124例、fStage2A:139例、fStage2B:60例fStage3A:36例、fStage3B:31例、fStage3C: 25例)であり、そのうち進行胃癌に対して施行したLAG(362例)の治療成績をretrospectiveに検討した。【結果】対象症例362例の施行術式の内訳は、幽門側胃切除術242例、噴門側胃切除術11例、胃全摘術105例、残胃全摘術7例であった。D2郭清を施行したLAGでの合併症は56例(15.3%)にみられ、その内訳は縫合不全7例、膵液瘻20例、腹腔内膿瘍13例、イレウス5例、出血3例、狭窄3例、その他5例であり、術式別に見ると、縫合不全の発生頻度は術式では変わらないものの、膵液瘻、腹腔内膿瘍は脾摘を伴う胃全摘術でやや高い傾向にあった。1999年から2007年の施行症例148例(観察期間の中央値1330日)でのステージ別5年生存率はStage1B(37例)96.6%、Stage2A(42例)92.0%、Stage2B(38例)86.5%、およびStage3(29例)79.5%であった。再発は35例(9.7%)に認められ、リンパ節再発4例、肝転移再発6例、腹膜播種17例、遠隔転移8例であり、同時期の開腹術の成績と遜色なかった。進行胃癌に対するLAGの適応拡大は長期成績からみて妥当であり、郭清手技を工夫することにより安全性を向上する必要があると思われた。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:内視鏡手術

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