演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

cStage4大腸がんに対する治療戦略 -原発巣切除のタイミング-

演題番号 : O65-1

[筆頭演者]
岩本 慈能:1 
[共同演者]
徳原 克治:1、吉岡 和彦:1、岡崎 智:1、井上 健太郎:1、向出 裕美:1、道浦 拓:1、權 雅憲:1

1:関西医大 外科

 

[はじめに] cStage4大腸がんでは原発巣切除あるいは人工肛門造設のいずれかを行い化学療法となる。われわれはこれまで化学療法先行が必要であると判断した症例は原発巣切除に拘らず、すみやかに化学療法に移行させる方針で治療を行ってきたので報告する。 [症例]2007/9から2012/12までに進行・再発結腸直腸がんに対し1次治療としてL-OHP Based+Bevacizumab / Cetuximab/ Panitumumab療法を行った症例は176例であった。176例中原発巣を切除せず化学療法をおこなったのは49例(化学療法先行例)で効果判定後、切除が可能と判断された40例(切除例)に対し原発巣切除を行った。[結果]併用された分子標的薬はBevacizumab (34例)/ Cetuximab (8例)/ Panitumumab(7例)であった。化学療法先行例で治療前に大腸がんイレウスにて人工肛門を造設した症例は26例(53.1%)であった。原発巣以外の評価可能病変は肝24例(49.0%),肺6例(12.2%), 遠隔リンパ節15例(30.6%)であった。奏功率はPR/NC/PD 33例/12例/4例であった(RR:67.3%)。PR, NCの40例(81.6%)に対し原発巣切除をおこなった。切除原発巣における組織学的効果はG1a/G1b/G2/G3:15/16/7/2例であった。合併症は化学療法中の穿孔、イレウスがそれぞれ1例、また原発巣切除後の合併症は縫合不全3例、SSI6例、イレウス2例であった。【考察】原発巣・転移巣ともに制御を要する症例では原発巣においてもR0困難例もふくまれていると考えられ、人工肛門造設後、全身化学療法をおこない奏功例では原発巣切除を行うという戦略は局所制御とQOLの改善の双方に寄与する可能性があると思われた。また切除された原発巣の18.4%の症例でG2/3の組織学的効果が得られているが、直腸がんの術前放射線化学療法のpRRが 67.3%(G2/3: 当院データ)と比較するとややunder powerであると思われた。【まとめ】根治切除不能と思われるStage4患者の治療の目的は生存期間の延長とQOLの維持・改善であると考えられ、患者の状況に応じて治療法を選択すべきであると考えられた。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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