演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

cT1T2直腸癌に対する腹腔鏡下手術の短期成績および長期成績の検討

演題番号 : O63-3

[筆頭演者]
塩見 明生:1 
[共同演者]
絹笠 祐介:1、山口 智弘:1、富岡 寛行:1、賀川 弘康:1、山川 雄士:1、佐藤 純人:1、坂東 悦郎:2、寺島 雅典:2、金本 秀行:2、上坂 克彦:2

1:静岡県立静岡がんセンター 大腸外科、2:静岡県立静岡がんセンター 消化器外科

 

【はじめに】直腸癌に対する腹腔鏡下手術は、狭い骨盤内での術野に対しても、腹腔鏡の拡大視効果が得られ、良好な視野の中で外科的剥離層を十分確認しながら手術が可能となり、有効なモダリティーであると考える。しかし、現時点では安全性と有効性を慎重に評価すべき段階である。【目的】当科で施行したcT1T2直腸癌に対する腹腔鏡下手術の妥当性を評価すること。【対象と方法】主占居部位Ra・Rb原発性直腸癌に対して、腹腔鏡下手術を施行した176例に関するRetrospective study。《検討項目1》短期成績に関し、手術時期を前期(2003年~2009年)と後期(2010年~2013年)に分け比較。《検討項目2》対象全体での長期成績を検討。【結果】対象症例は、年齢63(29-86)歳、男性/女性 100/76例、主占拠部位Ra/Rb 66/110 例、腫瘍下縁から肛門縁までの距離6.0(1-15)cm。術式別ではLAR/ISR/APR 136/37/3例。《検討項目1》前期/後期 97/79例(以下、前期/後期の順で記載)。手術時間284(97-545)/221(126-421)分、出血量40(0-745)/12(0-229)ml、リンパ節郭清個数20(2-50)/27(7-52)個で、いずれも後期で有意に良好。開腹移行は6例(6.2%)/1例(1.3%)に認めた。全例で病理学的根治切除がなされた。術後在院日数8(6-63)/7(6/28)日と後期で有意に短縮した。Clavien Dindo Grade III以上の術後合併症は8例(8.2%)/4例(5.1%)に認めた。内訳は縫合不全5例(5.1%)/1例(1.3%)、イレウス3例(3.1%)/2例(2.5%)等であった。《検討項目2》病理学的進行度はStage 0/I/II/III/IV 6/131/4/34/1例。対象全体の5年生存率96.8%、3年無再発生存率95.0%。再発は8例(4.5%)に認め、内訳は、局所再発2例、肝転移3例、肺転移4例(観察期間中央値1084日)。【考察】術後合併症は全期間を通じ良好であり安全に施行し得た。手術時間、出血量は手技の習熟に伴って向上するものと思われる。また、長期成績も良好であり、cT1T2直腸癌に対する腹腔鏡下手術は推奨しうる治療選択肢であると考える。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:内視鏡手術

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