演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

分子標的薬使用中の緊急手術における問題点と対策

演題番号 : O63-1

[筆頭演者]
吉川 幸造:1 
[共同演者]
島田 光夫:1、栗田 信浩:1、佐藤 宏彦:1、岩田 貴:1、東島 潤:1、近清 素也:1、西 正暁:1、柏原 秀也:1、高須 千絵:1、松本 規子:1

1:徳島大学 外科

 

【はじめに】進行再発大腸癌に対する分子標的治療薬Bevacizumab(Bev)は血管内皮増殖因子(VEGF)阻害作用のため副作用に創傷治癒遅延がある。そのため最終投与から4-6週間以降の手術が推奨されている。近年、Bev使用拡大に伴い使用時の緊急手術を行う機会が増えている。今回、Bev使用中に緊急手術を施行した症例の特徴と周術期の問題点を解析し、Bev使用早期の手術の安全性について検討する。【対象・方法】当科でBevを使用した147例のうち、使用中に緊急手術が必要となった症例の特徴および周術期の合併症の有無について検討した。【結果】3例に対してBev使用中に4回の手術を施行した。手術時の年齢は56歳から79歳であり、全例男性であった。手術時までに使用したBevの期間は1カ月から12カ月であり、Bevの累積使用量は320~9000mgであった。最終使用から手術までの期間は6日から14日間であった。原疾患は下行結腸癌肝・肺転移が2例、虫垂粘膜嚢胞腺癌が1例、緊急手術を施行した原因はイレウスが1例、腸管穿孔・穿通が3例であった。術式は人工肛門造設術3例、ドレナージ術1例に施行した。全例において抜糸を遅らせ25日以降に行い、全例で人工肛門造設部、正中創の創傷治癒不全は認めなかった。【まとめ】文献的にBev使用中に吻合を行い合併症のなく経過した例の報告がある。またBev使用後の肝切除においても肝再生が障害されないとの報告もある。本検討でも創傷治癒不全を認めないことから、Bev使用時の緊急手術において吻合の可否には再考の余地がある。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:診断

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