演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

進行下咽頭癌に対するalgorism-based chemoradioselectionよる治療戦略

演題番号 : O60-5

[筆頭演者]
益田 宗幸:1 
[共同演者]
松尾 美央子:1、力丸 文秀:1、檜垣 雄一郎:1

1:国立九州がんセンター 頭頸科

 

(背景と目的)進行頭頸部癌治療の世界的な傾向は、手術・術後照射から、治療強度を強めた導入化学療法(IC)/放射線化学同時療法(CCRT)(e.g., RTOG-91-11、TAX324)により臓器温存を目指す治療方法へと変遷しつつある。手術・術後照射では得られなかった臓器温存と生存率が報告される一方、これらの治療法は治療強度の限界に達しており、急性期の強い毒性のみならず、温存臓器の晩期機能障害や治療関連死の問題が指摘されている。治療強度の適正化と治療後のQOL維持の重要性が再認識されている。当科ではCCRTと手術の両者のメリットを最大限に生かすことを根幹コンセプトに40GYのCCRTを先行し、CRが得られた症例(chemoradioselcted:CRS)にはそのままCCRTを続行、それ以外の症例(non-chemoradioseclted:N-CRS)には根治術を行うalgorism-based chemoradioselection (ABC)を治療の原則としてきた。進行下咽頭癌に対する本治療戦略の有用性を解析した。主たるend-pointは生存率と、機能する喉頭温存の指標であるlaryngo-esophageal dysfunction free survival(LEDFS)とした。(対象)対象は1998年から2008年に九州がんセンター頭頸科でABCによる治療を行ったStage III・IVの下咽頭癌55例である。CCRT は原則CDDP15mg/m2をday1-5に投与し、2Gy/dayで行った。(結果)27例の患者がCRS、28例がN-CRSとなった。全症例の累積5年疾患特異的生存率、粗生存率は76.2% 、65%であり、対象が下咽頭癌に特化していないRTOG 91-11やTax324を上回る結果となった。特にCRS群の5年粗生存率(77.3%)はNCRS群(53.3%)に比較して有意に(p = 0.0167)良好であった。喉頭が温存された症例にLEDを認めた症例はなく治療強度の適正さが、示唆された。全体の3年累積LEDFSは41.7%にとどまるが、CRS群では77.3%と良好な成績が得られた。(まとめ)プレリミナリーなデーターであるがABCは進行下咽頭癌に対する適正強度な治療法のプラットホームとなる可能性が示唆された。

キーワード

臓器別:頭頸部

手法別:集学的治療

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