演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

遠隔転移を有する分化型甲状腺癌に対するI-131内用療法の治療成績

演題番号 : O60-1

[筆頭演者]
唐澤 克之:1 
[共同演者]
清水口 卓也:1、村田 裕人:1、影山 俊一郎:1、田中 寛:1、待鳥 裕美子:1、藤井 元彰:1、二瓶 圭二:1

1:がん・感染症センター都立駒込病院 放射線科

 

目的)遠隔転移を有する分化型甲状腺癌の治療はTSH抑制療法、I-131内用療法、外部照射、手術、化学療法と多岐にわたるが、I-131内用療法は臓器温存的にしかも繰り返し使用ができるため、集積のある症例にはよい適応となる。今回我々は遠隔転移を有する症例に対するI-131内用療法の効果を見る目的で、過去の症例をreviewした。対象)1995年から2009年の期間で当院にてI-131内用療法を施行した分化型甲状腺癌症例462例のうち、紹介時に遠隔転移を有していた242例を対象とした。年齢は14〜83歳(中央値62歳)男性89例、女性153例、肺転移単独が132例、骨転移例が81例であった。瀘胞癌が76例、乳頭癌が134例で、一回投与量の中央値は100mCiであった(50~200mCi)。結果)122例(50.4%)に遠隔転移に有意な集積を認めた。組織型別には乳頭癌が30%、瀘胞癌が86%で有意に瀘胞癌の集積が良好であった(p<0.0001)。全例の5年、10年生存率及び生存期間の中央値は各々69.8%、54.0%、10.2年であった。10年生存率は45歳以下と46歳以上では81.4%、48.2%であった(p=0.0007)。肺転移単独例、骨転移例では各々70.1%、39.5%であった(p=0.00013)。男女間、組織型別、集積の有無別には有意差がなかった。また肺転移のみの症例のうちI-131の集積の有無では10年生存率は79.9%vs59.4%と有意な傾向が認められた(p=0.055)。また骨転移症例のうち、I-131の集積がある症例の5年生存率及び生存期間の中央値は各々59%、7.8年であった。集積のない症例の5年生存率及び生存期間の中央値は各々28%、3.2年であった(p=0.0007)。I-131の集積がある症例の内、骨転移のみの症例の5生率は76%、他臓器転移のある症例は17%であった(p<0.0001)。結論)瀘胞癌は有意に集積率が高かった。若年者の予後が良好であった。肺転移単独例の予後は良好であった。肺転移単独例の内集積の有無で予後を比較すると集積有りの群で、予後が良好な傾向が認められた。また骨転移症例では集積有りの群で明らかに予後が良好であった。I-131内用療法が予後の改善に貢献している可能性が示唆された。

キーワード

臓器別:内分泌

手法別:放射線治療

前へ戻る