演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

舌扁平上皮癌頸部郭清術施行症例の臨床的検討

演題番号 : O6-5

[筆頭演者]
山川 延宏:1 
[共同演者]
上山 善弘:1、中村 泰士:1、上田 順宏:1、柳生 貴裕:1、青木 久美子:1、今井 裕一郎:1、山中 康嗣:1、桐田 忠昭:1

1:奈良県立医科大学

 

【緒言】今回われわれは、舌扁平上皮癌の頸部郭清術施行症例において検討を行ったので報告する。【対象】1996年から2010年までに当科で頸部郭清術を施行した舌癌100例を対象とした。【結果】症例は男性58例、女性42例、平均年齢は60.7歳であった。初診時のStage分類では、Iが5例、IIが15例、IIIが55例、IVが25例であった。 原発巣の切除と同時に行った症例が82例、頸部後発転移での症例が18例で、根治的頸部郭清術が28側、根治的頸部郭清術変法が42側、肩甲舌骨筋上頸部郭清術が42側に施行されていた。pN分類では、pN0症例が50例(50.0%)、pN1症例が22例(22.0%)、pN2b症例が22例(22.0%)、pN2c症例が6例(6.0%)であった。 pN(+)別の転移個数は1個が22例、2個が13例、3個以上(最多で12個)が15例であり、被膜外浸潤を認めた症例は10例であった。全症例の生存率は83.1%であった。pN別の生存率はpN(-)症例は95.8%で、pN(+)症例は70.4%であり有意差を認めた(p<0.01)。また、転移を認めた症例のpN分類別の生存率はpN1症例が76.4%、pN2b症例が75.9%、pN2c症例が20.0%であり、pN2c以上の症例で有意に生存率が低かった(p<0.01)。後発転移症例の生存率は71.1%であり、原発巣切除と同時に施行した症例の生存率(85.9%)に比べ低い傾向にあった。頸部再発を認めた症例の生存率は30.0%で、頸部再発のなかった症例は89.3%であり、頸部再発を認めた症例の生存率は有意に低かった(p<0.0000001)。病理組織学的に転移を認めた症例は頸部再発率が高い傾向にあり、さらに転移個数4個以上では再発率が有意に高かった(p<0.001)。【考察・結論】病理組織学的に転移を認めた症例は生存率が低くなり、特に頸部再発の有無は治療成績を大きく左右する因子であることが明らかとなった。頸部再発にかかわる因子として病理組織学的な転移個数が重要な因子となることが示唆された。頸部郭清症例の治療成績の向上には頸部再発の制御が重要であり、転移個数の多い症例は積極的な術後補助療法が必要であると考えられた。

キーワード

臓器別:口腔

手法別:手術療法

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