演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

Stage II 結腸癌における回収リンパ節個数の検討 -リンパ節のサイズとB cell,T cell-

演題番号 : O59-5

[筆頭演者]
岡田 和丈:1 
[共同演者]
斉藤 剛太:1、田中 彰:1、鈴木 俊之:1、中郡 聡夫:1、小澤 壯治:1、安田 聖栄:1、増田 しのぶ:2、貞廣 荘太郎:1

1:東海大消化器外科、2:日本大病理学

 

【目的】Stage II 結腸癌では, 回収リンパ節個数が多い症例は予後良好と報告されている. 回収個数が多い症例ではリンパ節のサイズが大きいと仮説を立ててこれを検証し, リンパ節のサイズが増大している原因を検索した. 【対象】対象は1991~2003年にR0切除を施行したStage II結腸癌 (直腸Rsを含む) 320例. Study1【方法】回収リンパ節の長径をHE標本上で測定し, 回収リンパ節個数との関連を検索した. 【結果】検討したリンパ節の総計は4745個. 回収個数の平均値は15個. リンパ節長径の平均値は4.8mm, 中央値 4.3mm, 最大値 20.4mmだった. 回収リンパ節個数とリンパ節の長径の相関係数は, 平均値が 0.23, 中央値が 0.16, 最大値が 0.59だった. リンパ節の最大長径が回収個数と中等度の正の相関を示した. Study2【目的】リンパ節は皮質と傍皮質, 髄質の3つの領域で構成され, B cellは主に皮質に, T cellは傍皮質に存在する. そこでB cellとT cellのリンパ節内での面積比を調べ, サイズ, 予後との関連を検討した. 【方法】Study1の結果から, 症例毎に長径が最も大きいリンパ節を1個選出し, B cellのマーカーとしてCD20を, T cellのマーカーとしてCD3を免疫染色した. リンパ節の長径, リンパ節内のCD20染色面積比, CD3染色面積比を測定した. 次にCD20面積比, CD3面積比と, 他の臨床病理学的因子を併せた10項目で生存解析を行った. 生存解析はCox比例ハザードモデルによる多変量解析を用い, 全生存期間を評価項目とした. 判明した予後因子が連続変数のときは適切なカットオフ値をROC曲線から求めた. 【結果】生存例の追跡期間の中央値は119ヶ月. CD20の面積比率の平均値は0.42±0.10, CD3は0.39±0.08だった. CD20面積比が0.4未満はリンパ節長径の平均値が8.3mm, 0.4以上は9.4mm p<0.01 で, CD20面積比0.4以上は0.4未満に比べ有意に長径が大きかった. CD3面積比では差がなかった. 生存解析では年齢, 壁深達度, CD20面積比が独立した予後規定因子になった. 年齢 (63歳未満 vs. 63歳以上) は HR 2.31 (95%CI 1.52-3.62) p<0.01, 壁深達度 (T3 vs. T4) は HR 2.82 (1.86-4.20) p<0.01, CD20面積比 (0.425未満 vs. 0.425以上) は HR 0.58 (0.39-0.85) p=0.01 だった. 【結語】リンパ節の回収個数は回収したリンパ節中の最大長径に相関した. そしてリンパ節内のB cell領域の面積比が大きいほどリンパ節のサイズが大きくなり, 予後が良かった.

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:腫瘍免疫

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