演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

液体窒素処理自家骨移植による骨盤腫瘍の再建

演題番号 : O54-3

[筆頭演者]
青木 裕:1 
[共同演者]
山本 憲男:1、白井 寿治:1、西田 英司:1、林 克洋:1、丹沢 義一:1、木村 浩明:1、武内 章彦:1、五十嵐 健太郎:1、稲谷 弘幸:1、下崎 真吾:1、加藤 貴士:1、土屋 弘行:1

1:金沢大院整形

 

【背景】骨盤部悪性骨・軟部腫瘍切除後の骨盤再建は,その解剖学的特徴や合併症のために良好な患肢機能を獲得することは容易ではない.我々は,新たな生物学的再建方法として液体窒素処理自家骨移植を開発し1999年より臨床に応用してきた.本研究の目的は,骨盤腫瘍切除後に液体窒素処理自家骨移植を用いて再建を行った症例の治療成績を検討することである. 【方法】術式は,腫瘍を広範切除した後に,凍結操作中の骨折予防の目的に水分を含んだ組織を除去(骨内外の腫瘍および骨外の軟部組織)し,液体窒素を満たした容器の中に腫瘍骨を20分間浸して凍結処理.その後15分間室温で解凍し,さらに15分間蒸留水で解凍を行い,再建に用いた.対象は11例(男性7例,女性4例)で,平均年齢49歳(24-72)であり,姑息的手術の症例は除外した.原発性悪性骨腫瘍が7例(骨肉腫3例,軟骨肉腫2例,Ewing肉腫1例,低悪性線維粘液肉腫1例)で,転移性腫瘍が4例(乳癌1例,明細胞癌1例,腎細胞癌2例)であった.10例は液体窒素処理自家骨移植のみで再建し,1例は液体窒素処理自家骨と人工股関節を組み合わせて再建を行った.骨癒合の期間,合併症,機能評価(ISOLSスコア),転帰について検討を行った.【結果】平均経過観察期間は,47ヵ月(7-115)であった.Enneking分類での切除タイプは,P1:3例,P12:3例,P123:2例,P2:1例, P14:2例であった.平均9ヵ月(6-13)で,すべての患者で健常骨と凍結移植骨との骨癒合が得られた.合併症は,深部感染症1例,変形性関節症性変化2例,処理骨周囲の軟部組織内再発が1例であった.変形性関節症性変化を来した2例のサルベージ手術としてカップサポーターを併用したTHAを施行した.機能評価はExcellent:5例,Good:5例,Fair:1例であった.転帰はCDF5例,AWD1例,NED2例,DOD3例であった. 【結語】骨盤腫瘍に対する液体窒素処理自家骨移植術は,中短期的には良好な機能が得られ,さらなる長期的な観察及び症例の蓄積が必要であるが,有用な生物学的骨盤再建方法に成りえると考える.

キーワード

臓器別:骨軟部

手法別:手術療法

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