演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

高齢者(65歳以上)における骨軟部肉腫肺転移に対する治療戦略

演題番号 : O54-2

[筆頭演者]
中村 知樹:1 
[共同演者]
松峯 昭彦:1、松原 孝夫:1、淺沼 邦洋:1、山門 亨一郎:2、高尾 仁二:3、須藤 啓広:1

1:三重大学大学院 運動器外科学、2:三重大学医学部附属病院 IVR科、3:三重大学医学部附属病院 呼吸器外科

 

目的:骨軟部腫瘍の肺転移は外科的切除が有効であるが、高齢者の場合は合併症や肺機能の問題で外科的治療が困難なことが多い.そこで,われわれは高齢者肺転移に対して外科的切除に加えて,ラジオ波焼灼術(以下RFA)を行っており今回はその治療成績を報告する.患者と方法:2003年から2012年に当院にて65歳以上の骨軟部肉腫肺転移に対して治療を行った14例を対象とした.男性10例,女性4例で肺転移時における平均年齢は73歳(67-82)であった.肺転移は平均4個(1-12),腫瘍最大径12.7mm(3-33)であった.骨腫瘍が3例で軟部腫瘍が11例であった組織学的診断は平滑筋肉腫5例,悪性線維性組織球腫が3例,その他6例であった.組織学的悪性度は脊索腫の症例以外は全例高悪性度腫瘍であった.外科的切除は全身麻酔下に行い,RFAはCTガイド下のもと局所麻酔で行った.肺転移後の平均経過観察期間は25か月(13-62)であった.結果:肺転移に対する治療は,外科的切除のみが3例,RFAと肺切除の併用が3例,RFAのみが8例であった.外科的切除とRFA合わせた平均治療回数は2回(1-6)であった.外科的切除やRFAによる合併症による死亡例はなかった.最終経過観察時においてNED2例,AWD3例,DOD8例,DOOD1例であり,死亡した8例中7例が肺転移の進行が原因であった.初回肺転移後の1年,2年生存率はそれぞれ100%,43%であり,50%中央生存期間は18か月であった.また肺転移に対する初回治療後の1年,2年生存率はそれぞれ77.6%,40.9%であった.考察:骨軟部肉腫肺転移は無治療では長期生存は困難であり,高悪性度腫瘍の場合,約6カ月の生命予後しか期待できない.外科的切除が有効であると報告されているが,高齢者の場合は外科的治療が様々な理由で不可能なことも少なくない。RFAは局所麻酔で可能であり繰り返し実施できることが特徴であり,高齢者であっても可能な場合が多い.今回の結果より,高齢者の肺転移に対し,RFAや切除による積極的な治療により生命予後を延長できる可能性が示唆された.

キーワード

臓器別:骨軟部

手法別:Interventiona

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