演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

骨肉腫おけるERCC1,MDR1,GSTP1発現と予後の関連

演題番号 : O53-5

[筆頭演者]
五十嵐 健太郎:1 
[共同演者]
山本 憲男:1、西田 英司:1、木村 浩明:1、武内 章彦:1、下崎 真吾:1、加藤 貴士:1、青木 裕:1、土屋 弘行:1

1:金沢大学整形外科

 

はじめに骨肉腫は若年者に好発する原発性悪性骨腫瘍であり,1970年代に化学療法が導入され、現在では60%程度の患者が長期生存を見込める。現在でもシスプラチンを含むプロトコールが第1選択とされているが、化学療法の奏功や予後に関連する因子には不明な点が多い。今回我々は薬剤耐性因子であるERCC1,MDR1,GSTP1に注目し診断時生検材料を用いた免疫染色でこれらの発現と予後につき検討を行ったので報告する。対象と方法 1990年より当科で治療を行った高悪性度骨肉腫のうち,生検時の未染標本が入手できた80名,男性46名,女性34名を対象とした(平均年齢は25.2歳).術前にK2プロトコールに則りCDDP+ADM+カフェインによる化学療法を施行,3コース後の画像評価で無効例に対してはIFO+VP-16+カフェインによる化学療法に変更し計5コース化学療法を施行した.生検時の標本のERCC1,MDR1、GSTP1の発現を免疫染色を用いて評価した。また手術時の標本で化学療法の効果を検討した。結果ERCC1,MDR1,GSTP1陽性割合は各26.3%,26.3%,26.3%であった.各陽性と化学療法奏功率との関連は認めなかった.ERCC1陽性例はoverall survival (OS)が有意に短い傾向であった.3BにおけるERCC1陽性割合は48%,2Bでは21.8%であった.ERCC1陽性の2B患者の予後は有意に不良であった.考察 ERCC1はDNA修復酵素の1つであり,多くの癌腫でプラチナ系抗癌剤の奏功や予後との相関が報告されており,本研究の結果から骨肉腫においても予後予測因子として有用である可能性が示唆された.特に肺転移を有さない2B症例における予後不良と相関しており,ERCC1をターゲットとした治療法の開発が望まれる.

キーワード

臓器別:骨軟部

手法別:病理

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