演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

鳥取県西部がん地域連携パスの現状について

演題番号 : O51-3

[筆頭演者]
若月 俊郎:1 
[共同演者]
尾崎 知博:1、山本 学:1、前田 佳彦:1、蘆田 啓吾:1、斉藤 博昭:1、池口 正英:1

1:鳥取大医 病態制御外科学

 

鳥取県では、2011年度に胃癌、大腸癌、肺癌、乳癌、肝癌の五大癌の県統一地域連携クリニカルパスを作成した。西部医師会では、胃癌、大腸癌のがん地域連携クリニカルパス作成し、対象患者は、化学療法が必要ない早期癌とした。鳥取県は日本で人口が一番少ないこと、医学部が1つしかなく他大学の関連病院がほとんどないことから県下統一クリニカルパスが作成しやすいのではと思われる。2011年10月鳥取県西部地区がん地域連携診療計画運用マニュアルが作成され、11月26日時点での県下統一がん地域連携クリニカルパス運用開始について、51医療機関が登録された。12月から開始し、胃癌1例目が登録された。患者に対しては、わたしのカルテという検査などを記録できるクリニカルパスを含んだ携帯用の手帳形式小冊子を作成し配布している。さらに、二次募集を2012年4月に行い合計57の医療機関が登録された。県がん地域連携クリニカルパスを開始して1年経過し、2012年年4月から12月で診療報酬適用を受けた県全体の実績は、東部92件、中部42件、西部40件の計174件であり、東部で高い傾向にあった。部位別では胃がん55件、大腸がん49件、肝がん15件、肺がん44件、乳がん11件であった。診療報酬適用の有無に関係なく運用されている西部地域連携がんクリニカルパス数は、54例で胃がん24件、大腸がん16件、肝がん9件、肺がん3件、乳がん2件で有った。鳥取大学付属病院は、12例でがん手術例のわずか1%に過ぎなかった。1年間施行して、紹介相手機関が登録されていない、医師のがん地域連携パスに対する認識が低い、対象となる早期癌が少ない、進行癌クリニカルパスも必要、県外からの患者もかなりいる等の問題点が挙げられた。 今後、クリニカルパス使用率上昇のため、西部医師会が引き続き届出手続きの窓口となり、新規の連携医療機関の増大を図る。特に乳がんと肺がんの拡大に力を入れる。隣県の医師会に協力をお願いし、病院、診療所も連携医療機関になって頂く。開業医からがん患者さんの紹介状に「がんクリニカルパス希望」と一筆書くように働きかける。大学では、事務サイドからクリニカルパス対象患者であることを主治医に伝えるなどの工夫をしていく予定である。 開始してわずか1年足らずであるが、東部、中部、西部合同の会合を開催し県内の状況を把握することがバリアンス分析にも繋がり、今後のクリニカルパス推進に重要な役割を果たすと考える。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:地域連携

前へ戻る