演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

当院における胃癌地域連携パスの現状と課題

演題番号 : O51-1

[筆頭演者]
谷澤 豊:1 
[共同演者]
徳永 正則:1、坂東 悦郎:1、川村 泰一:1、三木 友一朗:1、幕内 梨恵:1、杉沢 徳彦:1、上坂 克彦:2、絹笠 祐介:2、金本 秀行:2、寺島 雅典:1

1:静岡がんセンター 胃外科、2:静岡がんセンター 消化器外科

 

<背景と目的>静岡県がん診療拠点病院である当院は、近隣のがん診療連携拠点病院・県地域がん診療連携推進病院と共に、静岡県東部地域の胃癌地域連携パスを策定し、2011年7月から運用している。地域連携パスの問題点を明らかにするために、これまでにパスの対象となった症例の経過を検討した。<対象と方法>連携パスは術後連携に主点を置き、対象をStageIA/IBおよび、術後補助化学療法の適応とならないStageIIAとしている。4病院を拠点とし、近隣の82施設と協力し運用中である。6ヶ月に一度拠点病院で検査・診察を行い、その間は協力施設に通院し、診察および内服薬の処方などをしていただく計画となっている。また、当院では、術後退院前に地域連携パスの説明をし、同意を頂く方針としていた。2011年7月から2012年10月までにパス協力施設から当院にご紹介いただいた119例を対象とした。<結果>119例中、StageIA/IB・術後補助化学療法の適応とならないStageIIA症例は50例であり、うち10例は内視鏡的胃粘膜下層剥離術(ESD)にて治癒切除であった。パスの対象となる胃切除例:40例のうち、パスが運用された症例は13例で、運用上のトラブルはなく、再発例は1例も存在しなかった。1例が術後腸閉塞にて協力施設に入院したが、保存的療法で軽快し、その後パスを継続している。バリアンスは1例で、腹痛にて夜間に当院救急外来受診し入院、腸閉塞の診断で緊急手術を施行した症例である。再入院以降、当院でフォローしている。パスが運用されなかった27例の運用できなかった理由は、術前診断が進行癌であったため説明しなかった症例が13例で最も多く、ついで、早期癌であるものの退院後30日以内にパスの同意を得られず(説明を失念)が12例、同一疾患で2度目の入院(ESD後):2例、重複癌:2例などであった。パスの運用を拒否した症例は1例のみであった。<結論>現在までに地域連携パスの運用に大きな問題は発生していない。説明の失念により運用できなかった症例が多数存在したため、2013年1月以降は、入院中に同意を取得できなかった症例に対して、初回外来で説明を行うようにした。パスの普及には、拠点病院側がより積極的に運用に取り組むことが必要と思われた。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:地域連携

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