演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

頭頸部癌化学放射線療法による口腔粘膜炎を正しく評価するための教育プログラムの試み

演題番号 : O5-4

[筆頭演者]
小西 哲仁:1 
[共同演者]
萩原 朋果:2、久保 知 :4、澤村 昌嗣:5、立花 弘之 :6、百合草 健圭志:7、横田 知哉:8、田栗 正隆:9、佐藤 真帆:9、全田 貞幹:3

1:国立がん研究センター東病院 歯科、2:国立がん研究センター東病院 薬剤部、3:国立がん研究センター東病院 照射技術開発室、4:愛知県がんセンター中央病院 看護部、5:愛知県がんセンター中央病院 歯科、6:愛知県がんセンター中央病院 放射線治療部、7:静岡県立静岡がんセンター 歯科口腔外科、8:静岡県立静岡がんセンター 消化器内科、9:横浜市立大学附属市民総合医療センター 臨床統計学・疫学

 

【背景】化学放射線療法を受ける頭頸部癌患者にとって口腔粘膜炎はもっとも苦痛を伴う有害事象の一つであり、治療完遂のためには適切な管理・対応が重要である。しかし、口腔粘膜炎の診察所見による評価(CTCAE v3.0)は主観的な指標であるため、観察者間で評価にばらつきが生じやすい。適切な口腔支持療法を行うには、口腔粘膜炎の正確な評価と評価方法の均てん化が必要である。
【目的】頭頸部癌化学放射線療法を受ける患者の口腔粘膜炎の重症度を正確に判定するために、看護師等を対象に口腔粘膜炎評価教育プログラムを実施し、その効果を検証する。
【方法】教育プログラムでは、CTCAE v3.0の定義や口腔内の観察方法、実際の口腔粘膜炎症例の評価方法を講義形式もしくはDVDにて解説した。教育プログラムの前後で、実際の口腔粘膜炎の症例各20題を提示したグレード評価テストを実施し、教育前後の正答率を比較した。
【結果】受講対象者は82名。看護師75名、歯科衛生士3名、その他4名、施設別では愛知県がんセンター46名、静岡がんセンター36名、臨床経験年数/頭頸部領域経験年数の中央値は、それぞれ6年/2年であった。正答率は教育前後でそれぞれ49.0%/61.3%と教育プログラムの実施により有意に正答率の上昇を認めた。しかし1回の教育プログラムのみでは目標正答率80%以上には達しなかった。また、正答率2.4%と極端に低い出題が1題あり、不適切問題も含まれている可能性が考えられた。なお、スタッフの職種や外来・病棟等の所属、臨床経験年数、頭頸部領域経験年数、所属施設による正答率への影響は認めなかった。
【結語】教育プログラム実施前の正答率は約5割であり、日常臨床の約半数において適切な口腔粘膜炎のグレード評価がされていない可能性がある。口腔粘膜炎評価の質を担保するためには専門的な教育プログラムの実施が必要であると考えられた。

キーワード

臓器別:口腔

手法別:チーム医療

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