演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

大腸癌化学療法における半夏瀉心湯および成分栄養剤の口腔粘膜炎治療効果に関する研究

演題番号 : O5-2

[筆頭演者]
辻 秀樹:1 
[共同演者]
福田 仁代:1、牧野 真也:2

1:トヨタ記念病院 外科、2:トヨタ記念病院 口腔外科

 

【背景】大腸癌化学療法の施行に伴い発生する副作用のひとつである口腔粘膜炎は約40%程度と比較的高率に発生し、その対策は重要である。口腔粘膜炎による痛みは摂食障害の原因となり、栄養状態の悪化および治療への認容性の低下を招く。最近、半夏瀉心湯および成分栄養剤の口腔粘膜炎改善効果が確認されている。しかしながら、半夏瀉心湯は強い苦味、成分栄養剤は独特な臭みと味により継続的な服用が困難となることが多く、治療効果を左右する要因のひとつである。我々は今回、これらの薬剤の認容性を向上させ効果をより高めるため2剤を混合しゼリー状にし投与することとした。そこで以下の検討を行ったので報告する。【検討】1)半夏瀉心湯と成分栄養剤の服用しやすい形態を模索し、受容性を評価した。2)grade1の口内炎を発症した患者3名にゼリーを投与し効果を評価した。【方法】1)半夏瀉心湯と成分栄養剤を服薬しやすい形態として、ゼリーを調製し、受容性アンケートを実施した。2)大腸癌化学療法を受けている患者に受診ごとに口腔外科医による診察を行いgrade1の口内炎を発症した患者に対し同ゼリーを投与し治療経過を観察した。【結果】検討1)化学療法を施行中の大腸がん患者の半夏瀉心湯含有成分栄養剤ゼリーの受容性は、受け入れられる味とされたのは60%、服薬継続できるという患者の割合も60%であった。検討2)半夏瀉心湯ゼリーを3名に投与し2例は1-2週間でgrade0となり1例は味覚が合わず継続投与不可能であった。【結語】半夏瀉心湯および成分栄養剤の口腔粘膜炎改善効果がそれぞれ多数報告されてきた。しかしながら、半夏瀉心湯は強い苦味、成分栄養剤は独特な臭みと味により継続的な服用が困難となることがおおく、服薬できないために有効性が得にくかった。半夏瀉心湯含有成分栄養剤ゼリーを調製することで、服薬量と服薬の継続性が確保でき、口腔粘膜炎の治療に有用であること期待できた。今後の検討課題として、服用の継続性と治療効果について前向きに検討する必要があり、症例を増やして検討する予定である。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:支持療法

前へ戻る