演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

毎回の画像誘導放射線治療と三次元原照射による前立腺癌への高線量外照射

演題番号 : O49-2

[筆頭演者]
福原 昇:1 
[共同演者]
隈部 篤寛:1、篠崎 美緒:1、境野 晋二朗:1、朝比奈 泰斗:1、備前 麻衣子:1、岩田 邦裕:1、小杉 康夫:1、岡田 幸法:1、須田 結花:1

1:相模原協同病院 放射線科(治療)

 

【目的】当院では前立腺癌に対する根治的放射線治療を同室CTによる毎回の画像誘導放射線治療(IGRT)を併用した三次元原体照射(3DCRT)として行なっている。当院での治療方法を示すとともに晩期有害事象としての直腸出血の検討を行ったので報告する。【方法】2006年1月~2012年12月に根治的放射線治療を実施した前立腺癌患者を対象とした。放射線治療はCアームライナックと治療寝台を共有するCTによりなる治療ユニットで6MV X線を用いて行った。CTによるIGRTを3DCRTの直前に毎回行っている。【結果】[対象]患者数は329名で年齢は50歳~87歳で中央値73.0歳(標準偏差5.9歳)であった。[前立腺癌リスク分類]低リスク50名、中リスク112名、高リスク166名、不明1名であった。[放射線治療]通常分割照射とし実施し照射中心点表記での総線量は78Gy~86Gyで中央値82Gy(標準偏差2.3Gy)であった。[経過観察]放射線治療後からの経過観察期間は1~83.6カ月であり中央値は30.5か月で標準偏差は20.6か月であった。8名の患者は経過観察不能となっている。晩期有害事象として直腸出血を訴えた患者は5名いたが、2名は以後の精査にて大腸腫瘍と診断された。放射線直腸炎と考えられた3名中2名は糖尿病患者であった。直腸出血は治療終了後1ヶ月、5ヶ月、6ヶ月にて発症しており、それぞれの線量は82Gy、84Gy、80Gyであった。凝固療法を行った80Gyの症例は糖尿病患者で冠動脈ステント挿入後で抗凝固剤が投与されていた。他の2名は時に排便時に少量の出血を認めたが、いずれも保存的治療にて改善した。【考察】329名に対して78Gy以上の高線量での放射線治療を実施しているが、直腸出血は3例のみである。追跡不能例が8例あるが先の3例を加えた11例に直腸出血が生じたとしても直腸出血の頻度は3.3%と低い。2012年版NCCNガイドラインでは前立腺癌に対する78Gy以上の外照射は毎回の画像誘導放射線治療(IGRT)を併用した三次元原体照射(3DCRT)またはIMRTが推奨されている。当院では2006年より同ガイドラインに準拠した治療を実施していたことになる。IMRTではないが高い線量の照射が安全に実施できており高い局所制御効果が期待できる。IMRTよりも簡便に実施可能な点でもその有用性は高い。【結語】当院にて実施している前立腺癌に対する毎回のIGRTを併用した3DCRTは安全に高線量を照射することが可能な有用性の高い照射技術である。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:放射線治療

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