演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

非小細胞肺癌に対する炭素線照射とカルボプラチン又はパクリタキセル併用の基礎的検討

演題番号 : O47-2

[筆頭演者]
久保 亘輝:1 
[共同演者]
野田 真永:1、高橋 昭久:2、村田 和俊:1、武者 篤:1、永島 潤:1、吉田 由香里:3、鈴木 義行:1、大野 達也:3、高橋 健夫:4、中野 隆史:1,3

1:群馬大腫瘍放射線学、2:群馬大先端科学研究指導者育成ユニット、3:重粒子線医学研究セ、4:埼玉医科大総合医療セ

 

【目的】切除不能局所進行非小細胞肺癌の標準治療はX線照射と抗癌剤による化学放射線療法であるが、その5年生存率は15-20%程度と満足のいくものではない。炭素線照射はX線照射と比較して物理的・生物学的な利点がある事が知られているが、これまでのところ抗癌剤との併用は非小細胞肺癌において行われていない。炭素線照射における抗癌剤との併用効果をin vitroにて検討した。【方法】ヒト非小細胞肺癌細胞H460に対して、カルボプラチン(CBDCA)又はパクリタキセル(PTX)を24時間暴露後に100kV X線照射又は290MeV 炭素線照射を施行した。抗癌剤の併用効果をコロニー形成法にて評価した。また照射から72時間後の増殖能を測定し、TUNEL法によりアポトーシスを、SA-β-GAL染色によりセネッセンスの割合を調べた。ウエスタンブロッティング法により細胞死関連タンパク質の発現を測定した。【結果】10%生存率を指標としたX線照射に対する炭素線照射の生物学的効果比は2.3であった。CBDCA又はPTX併用にてX線照射と同様に炭素線照射においても相乗的な放射線増感作用が認められた。炭素線照射の増感剤効果比はCBDCA併用で1.21 ± 0.02 (p<0.001)、PTX併用で1.22 ± 0.04 (p<0.001)であった。72時間後の増殖能は炭素線照射と抗癌剤の併用により有意に低下し、その効果はコロニー形成法での等効果線量のX線と同様の傾向であった。炭素線照射後のアポトーシス、セネッセンスの割合は抗癌剤併用により有意に増加し、またその細胞死関連タンパク質(cleaved Caspase-3、Bax、p53、p21Waf1/Cip1)発現の増加が認められた。【結論】ヒト非小細胞肺癌細胞においてX線照射と同様に、炭素線照射においてもCBDCA又はPTXは放射線増感作用があることが示唆された。

キーワード

臓器別:肺・縦隔・胸膜

手法別:基礎腫瘍学

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