演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

進行胸腺腫・胸腺癌に対する塩酸アムルビシン、カルボプラチン併用療法の第II相試験

演題番号 : O45-5

[筆頭演者]
岡野 哲也:1 
[共同演者]
川嶋 庸介:2、菅原 俊一:2、榊原 智博:3、井上 彰:3、原田 眞雄:4、上月 稔幸:5、久山 彰一:6、前門戸 任:7、朝比奈 肇:8、久本 晃子:9、中川 拓:10、小林 国彦:1、貫和 敏博:3

1:埼玉医科大学国際医療センター 呼吸器内科、2:仙台厚生病院、3:東北大学病院、4:国立病院機構 北海道がんセンター、5:国立病院機構 四国がんセンター、6:国立病院機構 岩国医療センター、7:宮城県立がんセンター、8:北海道大学病院、9:岡山大学病院、10:仙北組合総合病院

 

背景:進行胸腺腫・胸腺癌に対する化学療法は、症例数の少なさから標準療法となるようなエビデンスはなく、レトロスペクティブ研究からプラチナ系薬剤とドキソルビシンなどのアンスラサイクリン系薬剤が使用され、小規模な第II相試験の結果から、カルボプラチンとパクリタキセル併用が用いられてきた。最新のアントラサイクリン系薬剤である塩酸アムルビシンとカルボプラチン併用療法について、これまでに小細胞肺癌を対象とした研究でその有効性と安全性が示された。そこで今回我々は、進行胸腺腫・胸腺癌に対するカルボプラチン、アムルビシン併用療法の有効性および安全性を検討した(NJLCG0803)。対象と方法:組織診により確認されている進行胸腺腫または胸腺癌を対象としてカルボプラチン(AUC4.0)の投与をday1に行い、塩酸アムルビシン(35 mg/m2)(二次治療以降では30 mg/m2)の投与をday1-3(3日間連日)に行った。3週間を1コースとし、原則3~4コース投与することとした。主要評価項目は奏効率(ORR)、副次評価項目は無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、安全性とした。症例設定について進行胸腺腫症例では期待奏効率を75%、閾値奏効率を50%、同様に胸腺癌症例では期待奏効率を45%、閾値奏効率を20%とし、αエラー、βエラー値をそれぞれ0.10、0.20とすると必要症例数は、少なくとも胸腺腫18例、胸腺癌16例となった。結果:2008年12月から2012年10月の間に20施設から51症例(胸腺腫18例、胸腺癌33例)が登録された。患者背景は男/女=35/16、年齢中央値66歳(39-78歳)、PS0/1=24/27であった。効果は、進行胸腺腫症例では奏効率17%、病勢コントロール率89%、胸腺癌では奏効率30%、病勢コントロール率85%であった。現在のところ無増悪生存期間中央値はともに7.6ヶ月であった。副作用に関しては、重篤なものはなく忍容可能で、治療関連死も認められなかった。結論:塩酸アムルビシン・カルボプラチン併用療法は、胸腺癌に対して高い有効性を示し、有効な治療法として検討する候補になりえる。

キーワード

臓器別:肺・縦隔・胸膜

手法別:臨床試験

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