演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

当科における初回後腹膜リンパ節廓清の臨床的検討

演題番号 : O43-1

[筆頭演者]
中村 晃和:1 
[共同演者]
木村 泰典:1、上田 崇:1、大石 正勝:1、本郷 文弥:1、納谷 佳男:1、河内 明宏:1、三木 恒治:1

1:京都府立医科大学

 

【緒言】進行性精巣腫瘍の治療において、化学療法後の残存腫瘍を摘除することの重要性は議論の余地のないところであり、日本泌尿器科学会の「精巣腫瘍診療ガイドライン」でも、腫瘍マーカー正常化例に対しては可能な限り摘除することが推奨されている。今回私たちは、京都府立医科大学付属病院単一施設で施行した進行性精巣腫瘍に対する化学療法の初回後腹膜リンパ節廓清 (RPLND)について、摘出組織を中心に臨床的検討を行ったので報告する。【対象】1998年6月から2012年12月末までに、京都府立医大泌尿器科において化学療法後の残存腫瘍に対して初回RPLNDを行った136例を対象とした。【結果】年齢は17歳から68歳で中央値32歳。原発巣の組織型は、セミノーマ18例、非セミノーマ118例であった。IGCCCは、good prognosis 65例、intermediate 39例、poor 25例であった。12 例に腹腔鏡下RPLNDが施行(stage2Aに限る)され、desperation RPLNDが3例に行われた。導入化学療法後のRPLNDが92手術、救済化学療法後が44手術であった。手術時間の中央値は553分(212~1325分)、術中出血量は中央値1465ml(少量~19287ml)であった。射精神経の温存は127例に対し試み121例(95.3%)で温存可能であった。全体では85.3%にantegrade ejaculationを認め、両側温存例では93.9%であった。摘出組織の病理所見は、壊死/線維化が61.8 %、奇形腫のみが28.7%、残存がんありが9.5%であった。3年癌特異的生存率が94.8%と良好であった。組織所見別の3年癌特異的生存率及び2年無再発率は、壊死:95.6%、93.1%、奇形腫:97.3%、100%、残存がん:84.6%、83.9%であった。各組織型間での生存率、無再発率に有意差は認めなかった。【結語】化学療法後の残存腫瘍に対するRPLNDは、射精神経も高率に温存することができ、QOLを損なうことなく良好な全生存率をえることができた。有意差はないものの、残存がんを認める症例では癌特異的生存率及び無再発率ともにやや低値であり、術前の十分な化学療法が必要と考えられた。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:手術療法

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