演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

膀胱全摘除術施行症例における腎機能の長期予後

演題番号 : O42-5

[筆頭演者]
西川 昌友:1 
[共同演者]
宮崎 彰:1、鄭 裕元:1、熊野 晶文:1、古川 順也:1、原田 健一:1、日向 信之:1、村蒔 基次:1、三宅 秀明:1、藤澤 正人:1

1:神戸大学附属病院 腎泌尿器科学

 

【目的】筋層浸潤性膀胱癌およびBCG抵抗性膀胱癌の治療として膀胱全摘出術は広く施行されているが、各種尿路変向術施行後の長期腎機能に関する多数例を対象とした報告は少ない。そこで今回神戸大学および関連施設における各種尿路変向術施行例における腎機能の長期予後を検討した。 【対象と方法】1998年4月から2007年10月に神戸大学病院および関連施設で原発性膀胱癌に対して、 膀胱全摘除術+尿路変向術(尿管皮膚瘻、回腸導管、新膀胱)施行後、術前および5年以上の腎機能としてeGFRが算出可能であった148症例を対象とし、性別、手術時年齢、術前eGFR、各種合併症の有無(肥満・高血圧・糖尿病)、腹部手術歴、骨盤内放射線照射歴、術後の有熱性尿路感染、水腎症、尿路結石発生の有無および各種術式が術後5年以上の長期腎機能に及ぼす影響を検討した。腎機能は慢性腎臓病のステージ分類(ステージ0:eGFR≧90、ステージ1:90>eGFR≧60、ステージ2:60>eGFR≧30 、ステージ3:30>eGFR≧15、ステージ4:15>eGFR)に従って検討した。【結果】術後観察期間の平均値は102カ月(60-175ヵ月)であり、尿路変向の内訳は尿管皮膚瘻36例、回腸導管37例および新膀胱75例であった。多変量解析において、術後5年以上の経過で高血圧の合併と術後の有熱性尿路感染の発生が、慢性腎臓病のステージを有意に悪化させる因子であった。【結論】膀胱全摘出後の長期腎機能の悪化には、高血圧症の合併および術後の有熱性尿路感染の発生が関与していた。腎機能保護のためには血圧管理および有熱性尿路感染の予防が有用な可能性があると考えられた。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:手術療法

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