演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

腎盂癌,上部尿管癌に対する体腔鏡下リンパ節郭清

演題番号 : O42-3

[筆頭演者]
荒木 千裕:1 
[共同演者]
杉浦 正洋:1、芳生 旭辰:1、稲原 昌彦:1、増田 広:1、小島 聡子:1、関田 信之:4、納谷 幸男:1、五十嵐 辰男:3、市川 智彦:2

1:帝京大学ちば総合医療センター 泌尿器科、2:千葉大学大学院医学研究院泌尿器科学、3:千葉大学フロンティアメディカル工学研究開発センター、4:千葉県済生会習志野病院

 

 近年膀胱癌に同様に,上部尿路癌における治療効果改善の点,および予後因子としてのリンパ節郭清の重要性が提唱されている。千葉大学,および関連施設において2008年度より腎盂癌,上部尿管癌に対する体腔鏡下腎尿管全摘術時の体腔鏡下リンパ節郭清術を導入し継続している。その成績,および術式につき供覧する。 2008年5月より2013年3月までの間に千葉大学医学部付属病院,および帝京大学ちば総合医療センターにて同術式を施行した32例を対象とした。男性22例,女性10例,年齢33-82歳,右側10例,左側22例,腎盂癌26例,尿管癌6例であった。郭清範囲は腎動脈上縁より総腸骨動静脈分岐部レベルまでを上下縁とし,右側症例は下大静脈,大動静脈間リンパ節,大静脈後リンパ節,左側は傍大動脈リンパ節とした。 2011年のKONDOらの報告では右側においてはintra aortocavalリンパ節の重要性が指摘れており,下大静脈,および下大静脈後リンパ節と1塊として摘出することにより対処している。術式は腎,および中部尿管までの処理を体腔鏡下で施行した後,追加ポートを増設せずにリンパ節郭清を施行し,標本をエンドパウチに収納している。摘出リンパ節数は4-26個,平均12.2個であった。7例にリンパ節転移を認めた。術式に要した平均時間は約50分であったが,次第に短縮される傾向にあった。2例に術後リンパ瘻を認めた。リンパ節浸潤を診断するためには,最低8個のリンパ節が必要であるとの報告があり,摘出リンパ節数からは,術式としての目的を十分に果たしているものと考えられた。一方,本術式の施行には十分な解剖学的認識に加え,正確な剥離が必要であり,体腔鏡手術に対する十分な習熟が必要であると考えられた。予後に対する影響は現在明らかではなく,長期観察により明らかになるものと思われる。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:手術療法

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