演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

腎部分切除術におけるOncological Outcomeと腎機能低下への寄与因子の検討

演題番号 : O42-1

[筆頭演者]
西田 隼人:1 
[共同演者]
菅野 秀典:1、内藤 整:1、柴崎 智宏:1、川添 久:1、石井 達矢:1、一柳 統:1、加藤 智幸:1、長岡 明:1、冨田 善彦:1

1:山形大学医学部 腎泌尿器外科学講座

 

当科では、腎阻血後冷却と切除床の繊細な縫合を含めた愛護的手術操作による腎部分切除を施行している。今回、平成15年から23年までに腎部分切除術を施行し、追跡可能だった88例を対象とした。平均年齢は61.8±12.1歳で、片腎症例を3例認めた。病期はpT1aが77例、pT1bが10例、pT3aが1例で、病理は72例がClear cell、7例がcystic、6例がpapillary、3例がchromophobeだった。術前後に血清クレアチニン測定とレノグラムを行い、eGFR、患側腎Tubular excretion rate (TER)の変化と各因子の影響、および合併症、Oncological Outcomeを検討した。
対象患者に癌死を認めなかったが、VHLにおける腎内再発を1例、術前肺転移症例での術後肺転移を1例、両側腎癌症例での術後副腎転移を1例、計3例に再発を認めた。出血量は178±287mL、阻血時間は49±15分であり、合併症として術後出血を1例、尿管損傷を1例、イレウスを1例、胸水を2例認めたが、瘤形成は認めなかった。1年後におけるeGFRの有意な低下は認めなかったが、患側TERは有意に低下していた。術後腎機能低下への危険因子を多変量解析により検討したところ、60分以上の阻血時間はeGFR低下へ有意な影響を及ぼしていなかったものの、術後TER低下への有意な危険因子となっていた。
本術式は制癌効果および安全性の点で優れており、腎機能温存の点で有用だった。60分以上の阻血はeGFRに影響しなかったもののTERでみた患側腎機能低下の有意な危険因子であり、阻血時間は60分以内と留めるべきと考えられた。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:手術療法

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