一般演題(口演)
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初診時有転移透析腎癌のcytoreductive nephrectomyの有用性 ~散発性腎癌と比較~ 演題番号 : O41-4
1:東京女子医科大 泌尿器科
(背景)一般に透析患者は非透析患者と比較し全身状態が不良であることが多い。そのため透析腎癌、有転移症例(M1)の治療方針の決定には難渋する。今回は透析患者でも非透析患者と同様にcytoreductive nephrectomy(CN)により予後の改善が得られるか検討した。(対象および方法)1980年2月から2013年4月までの33年間に当院で腎癌有転移と診断しcytoreductive nephrectomy(CN)を施行した症例(透析患者14例 非透析患者162例 計176例)。全生存率をエンドポイントとして両群間で比較検討した。(結果)透析患者の術前透析期間は、252ヶ月±であった。MSKCCリスク分類では、透析患者ではintermediate risk 9例(64%)、poor risk 5例(36%)、散発性腎癌では intermediate risk 135例(83%)、poor risk 27例(17%)と透析患者では有意にintermediate risk 症例が多かった。透析患者と非透析患者の2年生存率はそれぞれ31%、42%であり5年生存率はそれぞれ7%、22%であった。50%生存期間はそれぞれ中央値で16.1ヶ月、19.6ヶ月、p値0.80であり両群間に有為差は認めなかった。(結論)今回の研究から透析患者においても非透析患者と同様に可能であれば積極的なcytoreductive nephrectomy(CN)をすべきであると考えられた
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