演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

乳癌におけるGPNMB発現と血清GPNMB測定の意義

演題番号 : O37-4

[筆頭演者]
二村 学:1 
[共同演者]
山田 敦子:2、兼松 昌子:2、森光 華澄:1、名和 正人:2、森川 あけみ:2、吉田 和弘:2

1:岐阜大 乳腺・分子腫瘍、2:岐阜大 腫瘍外科

 

(諸言)Glycoprotein non-metastatic B (GPNMB)は悪性黒色腫や乳癌で高発現し、細胞の浸潤能・運動能に関与する遺伝子である。GPNMB蛋白はI型膜蛋白で細胞外ドメインがsheddaseにて細胞外に切断・放出される可能性が示唆されている。(目的)In vitroで乳癌におけるGPNMBの発現を、mRNA、蛋白レベルで確認し胃癌・大腸癌と比較検討する。乳癌患者の血中GPNMBを測定し、臨床的意義を検討する。(方法)乳癌、大腸癌、胃癌各細胞株を用いて、RT-PCR, ウエスタンブロットにてGPNMBの発現をmRNAおよび蛋白レベルで確認し、各細胞株培養上清中のGPNMBを測定した。更に、乳癌患者(原発82例、再発26例)の血清GPNMBをELISA法にて測定し、胃癌患者(39例)、大腸癌患者(53例)と比較した。乳癌患者ではsubtype別の発現も検討し、手術標本パラフィンブロックによる免疫組織染色とも比較し、乳癌におけるGPNMBの発現の意義について検討した。(結果)乳癌細胞株5/6(80%), 胃癌細胞株 3/6(50%), 大腸癌 1/8(12.5%)でmRNAレベル、蛋白レベルでの発現が見られたがEGFR, HER2発現量とは関連しなかった。癌細胞株におけるGPNMB発現量にほぼ一致して培養上清中でBPNMBを測定し得た。従って、乳癌、胃癌、大腸癌患者の血清GPNMBを測定したところ、それぞれ7.82, 5.06, 5.79 ng/mlで有意差は見られなかったが、乳癌患者な中でGPNMB高値を示す例が見られた。乳癌subtype分類ではLuminal: 4.95, HER2:15.99, TN: 8.93、DCIS: 5.06 ng/mlでありHER2はLuminal, DCISより高値である傾向がみられた。また、HER2、TN群中に異常高値を示す症例があり、治療によるBPNMB値の低下を確認した。(結語)GPNMBはHER2, TNを中心に乳癌の新しいバイオマーカーとなりうる可能性が示唆された。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:バイオマーカー

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