演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

タルセバ錠 膵癌 特定使用成績調査(全例調査)における300例中間結果報告

演題番号 : O35-1

[筆頭演者]
古瀬 純司:1,7 
[共同演者]
弦間 昭彦:2,7、羽鳥 隆:3,7、市川 度:4,7、奥坂 拓志:5,7、関 顕洋:6

1:杏林大 医学部 内科学腫瘍内科、2:日本医科大大学院医学研究科 呼吸器内科分野、3:東京女子医科大 消化器外科、4:防衛医科大 腫瘍化学療法部、5:国立がん研究セ中央病 肝胆膵内科、6:中外製薬株式会社、7:エルロチニブ膵癌適正使用検討委員会

 

【目的】治癒切除不能な膵癌に対するタルセバ錠(以下、本剤)の国内での臨床使用実態における安全性と有効性を明らかにするため、事前登録による全例調査を実施した。今回、間質性肺疾患(以下、ILD)を中心に安全性について300例での中間解析結果を報告する。 【方法】2011年7月の治癒切除不能な膵癌に対する本剤の追加適用承認から、使用予定となる全症例を対象に、800例を事前登録し、実地診療下における安全性と有効性の調査を実施した。観察期間は投与開始から最大28週までとした。300例での中間解析を予定し、今回、2012年4月までに8週調査票を回収した313例(16週調査票70例、28週調査票10例を含む)を解析対象として安全性に関する検討を行った。特にILD様事象は独立したILD安全性検討委員会(以下、ILD委員会)にて症例毎にILDの有無、発現時期、治療経過などを評価した。 【結果】全例が治癒切除不能な膵癌であり、ゲムシタビンとの併用治療として実施された。主な副作用として発疹(32.6%)等の皮膚障害、下痢(16.9%)等の胃腸障害を多く認めた。注意すべき副作用としてILD様事象が19例報告されたが、うち1例はILD委員会にてILDが否定された。現在までのILDの発現例は18例(発現率5.8%)であり、ILDによる死亡は2例(死亡率0.6%)であった。膵癌を対象とした本調査におけるILD様事象の発現時期は、投与開始から4週以内が21.1%、4週から8週までが26.3%、8週から12週が31.6%、12週超えが21.1%と投与期間中のどの時点においても認められ、国内臨床試験と同様の傾向を認めた。本剤単独治療が行われた非小細胞肺癌の全例調査解析では、ILD発現率は4.3%(死亡率1.5%)であり、発現時期は投与開始後4週以内に58.9%と早期に発現する傾向が認められている。【結語】本剤の主な副作用並びに発現状況については国内臨床試験における成績と大きな差異は認められなかった。ILDに関しては、国内臨床試験での発現率8.5%に対し、本調査では5.8%(死亡率0.6%)であった。また、肺癌における本剤単独治療と膵癌におけるゲムシタビン併用治療ではILDの発現時期やILDによる死亡率が異なる傾向が示唆された。本結果を受け、今後も引き続き本剤の適正使用の推進が重要と考えられる。

キーワード

臓器別:膵臓

手法別:分子標的治療

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