演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

精巣及び性腺外胚細胞腫瘍44例に対するTIP療法の長期成績

演題番号 : O34-5

[筆頭演者]
黒部 匡広:1 
[共同演者]
河合 弘二:1、市岡 大士:1、神鳥 周也:1、高岡 栄一郎:1、小島 崇宏:1、常楽 晃:1、末富 崇弘:1、宮崎 淳:1、西山 博之:1

1:筑波大学腎泌尿器外科

 

目的:Paclitaxel、ifosfamide 及びcisplatin の3者併用によるTIP療法は、一旦寛解導入後に再発した胚細胞腫に対するサルベージ療法として高い持続寛解率を示し注目された。今回、我々は再発例に加え前治療で寛解が得られず増悪を来たした難治例に対するサルベージ療法、さらには導入化学療法でマーカーの正常化が得られない症例に対する強化化学療法としてのTIP療法の有効性と安全性について検討した。対象及び方法: 対象は進行期胚細胞腫瘍44例(精巣原発42例、後腹膜原発2例)。適応はサルベージ療法17例(難治6例、再発11例)及びBEP療法後の強化化学療法27例であった。強化化学療法としてTIP療法を行った症例の導入化学療法開始前のIGCC分類は予後不良群20例、中間群4例、良好群3例であった。TIP療法(paclitaxel 175mg/m2 day1,ifosfamide 1.2g/m2及びcisplatin 20mg/m2 days2-6)は原則的に3週サイクルで行い、day7より予防的にG-CSFを併用した。結果:TIP療法施行回数中央値は3回(1-4回)であり、治療間隔中央値は21日(21-65日)であった。治療前に腫瘍マーカーが異常値であった38例中31例(82%)でマーカーが正常化した。また、残存病巣を切除した25例中23例の病理所見は壊死または奇形腫であった。長期成績としては難治2例(33%)、再発5例(45%)、強化化学療法18例(67%)でTIP療法および残存病巣切除で完全寛解(CR)が得られ、寛解持続期間の中央値は67ヶ月(15-165)であった。さらに再発3例(27%)、強化5例(19%)ではTIP後の追加化学療法でCRが得られ寛解持続中である。有害事象はG4の白血球減少(91%)、血小板減少(41%)、及び発熱性好中球減少(52%)などの骨髄抑制が強く発現したが重症感染はなかった。また感覚性末梢神経障害(G3:2%, G2:27%)及び筋関節痛(G2:16%)を認めた。結論:再発例に対するサルベージ療法及びBEP療法後の強化化学療法としてのTIP療法の有用性が示唆された。また難治例に対してはpaclitaxelの増量など今後のさらなる検討が必要であると考えられた。主な有害事象は骨髄抑制及び感覚性末梢神経障害であり、前者に対してはG-CSFの予防投与が必須であると考えられた。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:化学療法

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